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2001年11月13日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
今、なぜ、中国なのか 
          江 知民
 まず、身近な柑橘の輸入という観点からみると、我が国生鮮柑橘類の輸入量の94%は米国であるが、将来温州みかんの輸出攻勢が心配な国として中国、韓国、ニュージーランドがあげられる。中国では文化大革命後、果樹栽培が復興し、86年以降の農地の個人所有や、作付け・流通の自由化により爆発的に新植が始まり、生産量が急速に伸びている。しかし、中国の一人当たり年間果実消費量は21㎏(柑橘類5㎏)と少なく、当面は国内消費が優先されるであろう。しかし、底力のある中国のこと、十年、二十年後にはどうなっていることか・・・・。
 もっと視野を広げ、二十一世紀を展望して世界の食糧・農業・環境を考えるとき、鍵を握るのは中国の食糧事情だと言われている。米国のワールド・ウォッチ研究所のレスター・ブラウン氏が提起した中国脅威予測をきっかけに、この問題に対する関心が再び議論を呼び起こしている。
 ブラウン氏の主張は、「中国の人口は年間1400万人ずつ増え、所得も記録的な割合で増えている。所得の増大は、コメ等でんぷん質の主食で摂取カロリーのほとんどを賄う単調な食事から、肉や卵をより多く取り入れる食事への変化をもたらす。それに伴う穀物需要が急増する一方で、耕地を農業以外へ転用する動きが大規模に進んでおり、食糧生産力は減退すると見られている。莫大な人口と乳肉製品の需要急増を抱える中国は、まもなく食糧の不足分を輸入によって補うようになり、これが世界の中の食糧価格を急騰させ、ひいては世界的な規模の食糧危機が発生することになるだろう。」というものである。
 ブラウン氏の予想には反論も多いが、世界的に注目されたと言う事実は、中国の影響力の大きさを物語るものであると言えよう。中国の食糧供給力がとりわけ注目をあびたのは、①改革開放以来の中国経済の急成長②農村地域の急速な商工業化③莫大な人口と消費規模④相対的に少ない一人当たり耕地面積(中国平均40㌃、日本は1㌶)のためである。これらの項目は、どこかで聞いたことのあるフレーズではないでしょうか。
 農業には二つの発展方向がある。(1)耕地の拡大を中心とする外延的発展、(2)耕地拡大はそれほど多くなく、主に反収の増大による方法である。(1)はアメリカ、旧ソ連に代表され、機械化による農民一人当たりの生産性の向上が顕著である。(2)は優良品種、肥料の多投入、入念な作物管理による反収増を目指す。中国、アジア諸国等高い文明を築いた地域で、既に開墾し尽くされている様な地域に代表される。せまい日本の場合、言うまでもなく(2)にあてはめられる。
 意外に中国農業と日本農業は共通した問題を抱えているのかも知れない。







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最終更新日  2001年11月13日 12時41分03秒
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