【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

フリーページ

2001年12月04日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
それでは、ここからは生産者としてのtetywestの説明をはじめましょう。

まず、最初の3回の防除はミカンの花が咲いて1ヶ月以内に集中していることにご注目ください。これらの防除の主な目的は、灰色カビや初期の黒点病からミカンの小さな実を守ることです。この時期の天候に左右されるのですが、もし灰色カビが大発生するとミカンの実に白い傷が出来ます。初期の黒点病は、ミカンの実に茶色のかさぶた様の傷が出来るのです。灰色カビがついたミカンは良くて2級品、程度がひどいのは加工品になります。初期の黒点病の果実は、問題なく加工品です。きれいなミカンを作るために、農家はこの時期の防除にとても気をつかっています。

次に注目していただきたいのは、4回目~6回目はだいたい一ヶ月間隔で防除をしていることです。これは、黒点病からミカンの実を守るためです。この農薬の残効期間が一ヶ月なので、そのたびに農薬を散布しなければなりません。

さらに注目していただきたいのは、残留毒性が一番気になる防腐剤の散布時期です。tetywestのグループでは、早生と晩生に防腐剤を散布しています。(これより収穫時期の早い極早生は、個人でもっと早い時期に散布します)早生の収穫は早くても11月15日、遅い園では12月になってからの収穫です。散布から収穫までの間隔は少なくとも10日あります。その間に農薬の残留成分は雨で流されたり、紫外線で分解されるのです。当然晩生の収穫は早生よりずっと後です。

もう一つ、よく消費者の方が「ミカンに農薬が付いている」と言われる石灰硫黄合剤ですが、これは防腐剤ではありません。防腐剤のほうは無色透明です。石灰硫黄合剤の成分は無機硫黄と石灰で、一応明治時代に殺虫・殺菌剤として農薬登録されてはいますが、その効果は期待できません。では、農家はなぜミカンの実に白く残るような農薬を散布するのでしょうか?これはミカンの熟度を進めるためのスイッチのようなものです。石灰硫黄合剤を散布することによって、ミカンの木に栄養生長から生殖生長への切り替えを促すのです。ミカンには、どうしてもヘタの周りの着色が遅れる性質があるのですが、これを散布すると果実全体が赤く色づく効果があります。最近では、摘果剤として登録されたフィガロンという植物生長ホルモン剤にこの効果があることがわかり、それを使う農家が増えています。しかし、値段が高いので共同スプリンクラー防除ではとても使えません。

このように農薬を散布したミカンが、一般の果物屋さんで何の説明もなく売られているごく普通のミカンなのです。どのようにお感じになったか、ぜひ掲示板に書き込みをお願いいたします。

明日は、「有機栽培」とか「無農薬栽培」「減農薬栽培」などについて書こうと思っています。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2001年12月04日 07時16分02秒
コメント(0) | コメントを書く


PR

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

TALKING TALKING ROSE 鎌倉ROSEさん
アジアン雑貨屋店主… エナエナさん
まゆんの旅日記 mmayunさん
飲茶天国 cherry-kuroさん
カガワちゃんの毎日。 ぐわぐわさん

コメント新着

 鶴亀彰@ Re:50年前のビデオ(2)(08/08) 突然のメールで失礼致します。私はカリフ…

バックナンバー

2024年06月
2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月

© Rakuten Group, Inc.