コロンビアの麻薬探知犬、「毛皮」に賞金1万ドル
2007.01.26
Web posted at: 19:14 JST
- CNN/REUTERS
コロンビア・レティシア──コロンビア南東部、ペルーとブラジルの国境に近い都市レティシアの空港で働くゴールデン・ラブラドールのアガタ(メス、6歳)は、優秀な麻薬探知犬。2003年から摘発した麻薬の量はコカイン300キロ、ヘロイン20キロに達し、その能力はコロンビア随一だ。
しかし、アガタは麻薬密売人にとっては目の敵。2004年には、アガタの「毛皮」に賞金1万ドル(約121万円)がかけられたことが判明しており、警察ではアガタの食べ物や飲み水まで目を光らせ、「暗殺」されないよう、24時間態勢で警護している。
アガタは毎日、レティシアの空港で、貨物機5機、旅客機1機の荷物を担当し、麻薬がまぎれていないか、嗅ぎ当てている。
コロンビアの警察は、約2年前にアガタを薬殺する計画があることを察知して以来、厳重な警護を敷いている。
コロンビア国内で働く麻薬探知犬は約700頭。麻薬撲滅を目指す米国の協力で、子犬のころから訓練を受けて、各地で麻薬の摘発に貢献している。その中でも、アガタはとびきり優秀な探知犬だという。
しかし、麻薬探知犬として働くことができるのは、約7年とされている。アガタも、もうまもなく引退後の生活を考慮する時期にさしかかった。
アガタのトレーナーを務めるオスカル・エドゥアルド・チュナさんは、「その日が来るのを待っているんだ。彼女が引退したら、うちに連れて行って、十分に休ませてやりたい。それが彼女にとっても一番だと思う」と話している。