テーマ:たわごと(26646)
カテゴリ:チビざる話
昨日、チビざると床屋へ行った。
以前の日記でも書いたが、最近のチビざるのヘアスタイルは『ちょっと長めのスポーツ刈り』だ。(ご参考:『ちょっと長めのスポーツ刈り・・・』) 長髪好みのチビざるも最初は難色を示していたが、最近はスッカリ慣れた様子。ところが、『ちょっと長めのスポーツ刈り』に見慣れたおいらとハニーは、最近ちょっと長めのスポーツ刈りですら(結構長いなぁ…)と思えるようになってきた。 しかも親に似てドすけべぇなもんだから、長めのスポーツ刈り程度ではアッという間に髪が伸びてしまうので床屋へ行く頻度が今までと変わらないのである。 これじゃ、床屋代の節約に何の役にも立っていない。 そんな訳で昨日、床屋のドアを前にして「チビざるよ。今日は一回『普通のスポーツ刈り』にしてみよう。」と提案した。 「えええ!?イヤだぁ!これ以上短くなったらおかしいよぉ!」 と予想通り猛烈に反対。 「そうか…。やっぱりイヤか…。」ととりあえずチビざるの意思表示を受け止めた。 しかしおいらは床屋の兄ちゃんから「お父さん。今日はどのように?」と言われた時、通常であれば「ちょっと長めのスポーツ刈りにしてください。」というところを、とっさに言ってしまった…。 「今日は、スポーツ刈りにしてください。」 床屋の兄ちゃんから「あ…普通の長さのスポーツ刈りでいいんですか?」と尋ねられたので、 「いいです!」 と何のためらいも無く答えてしまった。とりあえず受け止めたチビざるの意思表示は、簡単にザルから流れ落ちていった。 まな板の鯉となったチビざるは、きっと戸惑い(なぜだよぉ!おやじぃ!?)という怒りの視線をこちらに向けていただろうが、おいらは一切チビざると目を合わせることなく『無視』を決め込み、伏目がちにその場を退いた。 その後、散髪をしてもらっているおいらに向かって「お父さん、お子さんの髪はこれくらいでいいですか?」という兄ちゃんの声がした。 チビざるを振り返ってみてびっくり…。我が子の頭がかつて無いほど短くなり、刈ったばかりの芝生のようになっていた。そして芝生の土台であるチビざるの顔は青白くなり、恨めしそうな視線だけがギラギラと輝いていたのだ。 (だぁかぁら・・・おやじぃ・・・。言わんこっちゃねぇだろぅよぉ!?) シャブ中のやくざのような焦点の合わない危ない目つきに、おいらは戦慄した。 「あ…ああ…それでいいです…。」と小声で答えるのが精一杯で、その後は後悔の念とチビざるに対して申し訳ない気持ちで一杯になった。 おいらにできることは、ほぼ坊主頭のようなヘアスタイルを前にして、平然と「なんだ…前と変わんないじゃん…。もっと短いのかと思ったよ!」 …ぐらいのことを言ってチビざるの怒りを静めるのが精一杯だろうと思った。どう見ても坊主頭だけど…。 そして『ほぼ坊主頭』となったチビざるに真顔で、「なんだ…もっと短くなるのかと思った。前と変わんないじゃん…」とサラリと言い流してみた。この迫真の演技はなかなか大変だった…。 「そう? 前と変わらない? すごく短いように見えるけど?」 「変わらないよぉ。似合うよ、似合う!。いいなぁぁ!その髪!!」 …等とおだてにおだて、おいらの迫真の演技も功を奏し、チビざるにも笑顔が戻り、何とか事なきを得たと思った。 しかし家に帰って、チビざるを見たハニーが禁断の一言を口にしてしまった…。 「な…なんでそんな頭にしたのぉ? 野球部でも無いのにそれじゃ坊主じゃん!? ハァゲェだよぉぉ!?」 あああ・・・この一言は、チビざるにとってあまりにも痛すぎた。 せっかく今まで血色のよかったチビざるの顔が見る見る青くなり、たちまち辛そうな表情に変貌・・・。 ハゲ…。その一言だけは言ってほしくなかった!! ほんとにハゲみたいだからさぁ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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