カテゴリ:ヘンな人・・・
先日、おいらが会社で使っている社有車の名義変更と、車庫登録地の変更に伴うナンバープレート変更が必要となり、うちの会社から手続きを依頼された司法書士さんから電話があった。
そのヨボヨボっぽい声から察するところ・・・年の頃は70歳・・・いやもう80歳を間近に見ている・・・。 いやいや・・・正直、もうあの世の使者から両脇を抱えられているが、持てる力をすべて使って両足の指で地面を摘み、必死で現世に残っているような・・・。 ・・・ううう・・・とにかくあのヨボヨボっぽい声からすると相当のお歳だと思われるのである。 そしてそのおじいさまから何回も電話がかかってくる。 こっちは忙しいのに、ヨボヨボの声で同じことを何度も繰り返してくれるので、適当に返事をしておいらは逃げるように電話を切る。 ・・・またかかってくる。 早く手続きをしないと、おじいさまにノイローゼにさせられると身の危険を感じ、おじいさまと時間をあわせ、早々に運輸局へナンバープレートの変更手続きに行った。 運輸局の駐車場で待ち合わせとのことで、約束の時間に駐車場に行くが、白髪で腰が曲がったおじいさまのお姿がどこにも見えない。 アレ?アレ? ときょろきょろしていると、おいらの方向へ年の頃は40歳後半くらいのおじさんが近づいてきた。 それもやけにおいらの近くまで・・・。 今時珍しい、牛乳瓶の底のようなメガネをかけ、肩幅が狭いおじさんである。 「ああ・・・こーじさんですかぁぁ・・・」 おおおお!!見かけは40代後半でも、やっぱりしゃべったらご高齢のおじいさまだぁ!! この司法書士の方をなんと呼べば良いのかわからないので、おじいさまで話を進めていく。 おいらはてっきりナンバープレートの取り付けを運輸局の方がしてくれるのだと思いきや、運輸局から発行されたナンバープレートを持ったおじいさまが 「じゃ、少しお待ちください。取り付けなおしますので・・・」 「えええっ!?お・・・おじいさまが取り付けをされるんですかぁ!?」 「あ・・・はい。私がやるんです・・・。」 と言って、華奢な身体で工具を持って一生懸命おいらの車にナンバープレートを取り付けなおしてくれたのだが、実はこのおじいさま・・・見かけの割にはフットワークが軽い。 特にビックリしたのは屈んだ姿勢で牛乳瓶の底から・・・いやいや、牛乳瓶の底のようなメガネの奥からナンバープレートを睨み付けながら作業をしているかと思えば、別の工具を取りに一旦立ち上がらずにほぼ中腰のままの姿勢で平行移動・・・。 何か書類を取りに行くときは、足取り軽くちょっとスキップでもしているのでは・・・と思うほど軽快に歩いていくのだ。 つまり、牛乳瓶の底にある鋭い眼光、そして無駄な贅肉がない身体、しかし軽い身のこなし・・・どれをとってもプロボクサーを思わせるのである。 そしてナンバープレートの変更等、すべての手続きが終わり、さわやかな笑顔で 「お待たせしました。これで終わりましたので。」 と言いながら、やけのおいらに近づいてきた。 軽い身のこなしから、急にワンツーのストレートを顔面に見舞われそうな危険を感じ、 「あああああ・・・ありがとうございました!じ・・・じゃあ。」 と言って、逃げるように運輸局を後にした次第である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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