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テーマ:ワイン大好き!(30395)
カテゴリ:倫理
日経新聞によれば、 核を除いた卵子に患者の細胞の核を移植して作る ヒトクローン胚(はい)について、文部科学省の 作業部会は、2007年12月4日、 研究指針の最終案をまとめたという。 同胚を使えば、再生医療に役立つ万能細胞を作れる とされるが、クローン人間が誕生する恐れがある ことなどから作業部会で指針づくりを進めていたと言う。 総合科学技術会議が了承すれば研究が可能になるという。 最終案は昨年公表した中間案を修正するという。 体外受精で使わなかった異常な受精卵(三前核胚)を 卵子の代わりとして利用出来るとしたという。 卵子は、病気で摘出した卵巣からの採取や 不妊治療で余ったものに限定するという。 ボランティアによる提供は当面認めないという。 クローン人間の誕生という点では、 最近話題の新型万能細胞「iPS細胞」についても、 精子や卵子を作ることが理論上可能であること、 そして、男性の卵子、女性の精子を作ることもできることから、 結果として、同じ人物の遺伝子を持った精子と卵子を作製し、 受精させて人為的な生命を誕生させること(一種のクローン) が理論的には可能になろうとしている。 こうした問題は、生命倫理という、倫理を狭い範囲でとらえた 分野でも問題であるが、人間環境系倫理という、 人間の身近な行動の倫理的変化や変化による倫理の変化においても 問題として取り扱わなければならない問題となっているようである。 人間の行動が科学技術や、思想や、宗教的倫理や、生命倫理と 相互浸透(トランザクション)して、人間環境にも元に戻ることの出来ない 全体論的な(ホリスティックな)影響をあたえることの 是非をとわなければならない状況に来ているのである。 人間環境系倫理は、地球の資源・エネルギー・環境問題にも 絡んでおり、かつての倫理と異なることは、 宗教的倫理の伝統とは、一線を画しているかもしれないところ であるところであろうか。 何れにせよ、世の中益々複雑になって、 何をするにしても、外の世界との間に相互浸透(トランザクション) を引き起こし、なおかつ全体論的(ホリスティック)な 視点を要求されるようになってきているようである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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