ホリエモン
今日のニュースは、ホリエモンの錬金術とヒューザーの錬金術で賑やかですが、M&Aの錬金術に比べると、建設業界の錬金術なんてかわいいものですね。だいたい、設計者をいじめて外からほとんど見えない構造を骨抜きにするなんてたちが悪いことこの上ないですね。日本建築家協会のかつての設計監理報酬料率表によれば、工事費200万円の改修程度で、住宅は16.09%の設計料、工事費9000万円の新築工事程度で、住宅は10.00%の設計料、となっていますが、実際には、そこまで施主が払ってくれない場合が多いです。そもそも、建築家なんて、依頼主がほとんど知り合いなので、値切られてしまうわけです。その中から、建築構造家に払う構造設計料、建築設備家に払う電気設備設計料、機械設備設計料、造園家に払うランドスケープ設計料、建築工事の設計監理にむけた監理料、等々を捻出し、残りが建築意匠設計料すなわち建築家の取り分となるわけです。設計監理料を値切ると、設計監理にかける費用を減らすことになるわけですが、それがどんなに恐ろしいことか世の中に理解してもらういい機会になのかもしれません。ちなみに、彫刻家などは、彫刻制作費の100%相当が報酬だと聞いています。うらやましい限りです。