海水淡水化する水処理膜、大型発注
日経新聞によれば、日東電工は海水から淡水を作り出す逆浸透膜と呼ばれる水処理膜で相次いで大型物件を受注したという。アルジェリア、スペイン、メキシコで受注に成功したという。世界では水不足が深刻になりつつあり、11億人が水を十分に利用出来ていないとされ、今後も、水処理膜の需要は拡大が見込まれるという。これに関しては、以下のようなブログを書き、安倍内閣のホームページにも投稿していたことを思い出した。Dec 1, 2006日本の技術で淡水を作れ 今日の日経新聞で、地球環境問題で持続可能性を維持するには、総力戦が必要であるとしている。バイオ燃料普及については、日米ともに強化するとしているが、熱帯雨林の生態系はくずれ、国立環境研究所や東京大学などによると、2071年から2100年には、日本の夏の気温4.4度上昇し、熱帯になるという。こうした中で、私たちがしなければならないことは、太陽エネルギーを駆動力とする水と大気の大循環システムによるエントロピーの廃棄循環システムの維持である。地球上の生態系はこの水と大気の大循環システムにより、生命を維持しているのであり、このシステムを人体にたとえれば、淡水資源は、血液のようなものである。森林減少に対抗して植林をするにしても、砂漠化した大地で農業をするにしても、海外から農作物を輸入するために、農作物を生産してもらうにしても、結果としてバイオ燃料を手に入れるためにも、淡水資源がなければ始まらないのである。日本は、イオン交換樹脂の技術で進んでおり、すでに、砂漠の石油大国などに、海水の淡水化システムを提供していると聞くが、その技術を、もっと高度化し、経済的にし、先行的に投資する必要があるだろう。地球環境を維持する、水と大気の大循環システムの血液である、淡水確保技術をあらゆる地球上の水不足地域に貢献できるように、経済的に実用化することが、今日本が環境問題解決に対してできる最大の貢献かもしれないのである。Jan 14, 2007「水づくり」日本企業世界で拡大 日経新聞によれば、日本企業が海外で飲料=工業用水をつくりだす水資源事業を拡大するという。旭化成は中国や米国で、浄化膜受注、東レは地中海沿岸地域で、淡水化受注、浄水場や海水の淡水化に使う水処理膜を相次ぎ受注している。三菱商事などは水道事業への投資や運営を進める。人口増や工業化を背景に世界の淡水不足は深刻さが増しつつある。環境技術で蓄積がある日本企業には海外から引き合いが急増しており、水資源分野を成長市場と位置づけて開拓するという。汚水を浄化するのにつかう精密ろ過膜や海水から淡水をつくりだす逆浸透膜などの技術がある。水資源事業のうち上下水道の建設=運営は欧州企業がノウハウをもち、仏スエズなどが中国市場で先行する。日本勢は超微細技術を武器に水処理膜の高性能化などで攻勢をかけ、インフラ整備を通じて産油国などとの関係強化も狙うと言う。