Thank You For Everything　　　　　　　　　　～100%のスマイルを求めて～

今日は昨年の夏休み以来の方のプール支援5時間。（→その時）

あの時とは違って、私の体力状態、精神状態は遥かに状態がよい。
ヘロヘロにパテることもない。
（気づいたら、今日で3週連続プール支援なのよね…それができるようになった自分にビックリ！）

さて、車でプールまで送って頂き、プール→昼食→電車を眺める→電車で帰宅という流れ。
彼は時間をしきりに気にする。
時計も見る。
でも、その「数字の持つ意味や感覚」があるかと言えば、かなりNOに近いと感じる。
自分の衝動や欲求に時間（数字）を合わせているだけのように感じる。
前回に支援に入らせて頂いた時の感覚からも感じる。

例えば…
・おなかが空いた、つまりプールからでることを意味する。
でも、プールに入ってまだ40分も経っていない。こんな調子では5時間は過ごせない。
→「おなかが空いた。」という前に、実はプールから窓越しにジャンクフードの自販機を見ていた。
→それを見て食べたいと思っている。

・昼食を済ませ、電車を眺める。1,2本見て「さぁ帰ろうか。」という。
でも、たった10分も経っていない程。こんな調子では5時間は過ごせない。
→電車を見るという「事実」を済ませてしまったので、次の行動に移ろうとする。

彼はこの春、学校を卒業して、施設に通う。
1日は24時間があり、その時間をどう過ごすかを自分の衝動や欲求のみで動いていくことは、不可能である。
ある程度の計画に沿って過ごす必要がある。

彼がこの5時間を自分の感覚だけで過ごすとしたら、おそらく2時間程で終わるだろう。
何をどのくらいやって、あとどれくらいなのかという見通しを持てる方法を考えようというのは、
私のエゴだろうか。

結局、その見通しが持てないが故に、「さぁ帰ろうか。」という問に、
「あと2本電車を見てからにしよう。」とか「何時になったらにしよう。」
という答えを延々と繰り返し、時間を過ごしている。
これは、正直お互いにとって最良の関係性と言えるだろうか。
同じ返答を何度も繰り返すことは、介助者の負担にもなるし、
何度も同じ問い掛けをしている彼にとっても、負担ではないだろか。
それだったら、次々と何か行動に移していけばよいはず。

そんなことを考えていたので、とある方法を試してみる。
以前、タイマーであと30分などを提示していたが、
結局、「次電車くるかなぁ？」「さぁ、帰ろうか。」の延々の繰り返し。
タイマーよりも私の腕時計を見ていた。
なので、タイマーではなく、紙に時間を書いて、過ぎたら消していくという方法を取って見た。

13:30
　↓
13:40
　↓
13:50
　↓
14:00

同時に、何時に電車が来るかなど尋ねてくるので、
時間と、電車の種類を縦方向に書いていく。
これも、発車すれば、×で消していく。

これが全部×になったら次の行動に移るというやり方。
別に最初から期待した結果も求めるわけでは無いけれど、
どれほどのものか検証したいのである。
彼にとって時間の量が解りやすい方法を探っていくことは大事なことだと思われる。
この点が時間を掛けて積み上げていけることが出来れば、かなり介入度が少なくなる。

普段は写真カードを使っているのか、定かではないけれど（前回の時は使っていなかった）、
今回は写真カードを事前に用意して、これからの目的を常に確認できるようにしておいた。
前回、プールに行けなかったということもあったので、前もった確認、承諾は必要かと。
それに合わせて時間を理解した上での行動が取れるように積み上げることで、
介助量が少なくなっていく→自分で計画的に行動が取れるようになるのではないかと感じた。

逆に言えば、8ヶ月前から支援の方法について積み上がっていなかったのかとも取れる。
1年前に夕方に支援に入った時からも、ただ1年が過ぎたという感が否めない。
別に延々と問に対して答えるというスタンスでも間違いではないと感じる面もある。
でも、「それでいいの？」と思うのであって。
よりbetterによりbestな関係性になる様に考えていかないと、
単なる時間の経過にしか過ぎない。
でも、それがヘルパーのスタンス、ヘルパーの限界と言われてしまうとそれまでなのだが。
何か腑に落ちないのである。
まぁ、いろんなヘルパーがいる訳だし、ヘルパーの仕事への動機付けも違うだろうし。

でも、そんな中でも、お互いがよりbetterによりbestな関係性が構築できるよう、追い求めていきたい。
誰かがやらないと何も解らない。
結果、別に延々と問に対して答えるというスタンスがbestということなのかもしれない。
でも、それには根拠があるはず。その根拠を持って支援に入りたい。
その状態で不安ではないのだろうか。
お互いにWIN-WINの関係でいたいものである。