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テーマ:暮らしを楽しむ(388346)
カテゴリ:薬の話
承認年 2012年 開発の経緯 ルネスタⓇ錠(一般名:エスゾピクロン)は、ラセミ体であるゾピクロンを光学分割して得られたS体のエスゾピクロンの製剤であり、セプラコール社(現サノビオン社)により開発されたイオンチャネル型γ⊖アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid:GABA)受容体作動薬である。 エスゾピクロンは、非臨床試験から、GABAA受容体への結合を介した催眠作用、鎮静作用及び抗不安作用を有すること、加えてゾピクロンの薬理活性の大部分を有することが明らかになった。外国では、種々の不眠症を対象とした臨床試験が実施され、原発性と併発性のいずれの不眠症に対しても、入眠障害及び中途覚醒に有効であることが示された。また、投与期間に関わらず臨床的に問題となる副作用(依存性、持ち越し効果等)は認められなかった。長期投与による耐性の形成、投与離脱時の退薬症候や反跳性不眠も認められなかったことから、米国では睡眠薬として初めて投与期間に関する制限なしで承認された(2004年12月承認取得、販売名「LUNESTAⓇ」として、2005年から販売)。 このように、本剤は様々な不眠症の入眠障害及び中途覚醒に有効で、長期に投与した場合でも注意すべき副作用のリスクが少ない睡眠薬と考えられた。本剤は、これらの特徴を有する非ベンゾジアゼピン系睡眠薬として期待され、国内で開発するに至り、2012年1月ルネスタ錠1mg、錠2mg、錠3mgとして、「不眠症」の効能・効果で製造販売承認を取得した。 (1) 中枢神経系のGABAA受容体複合体に結合し、GABAの効果を増強して催眠作用および鎮静作用を発揮する不眠症治療薬である。 (2)ゾピクロンを光学分割して得られた、ゾピクロンの薬理活性の大部分を有するS体である。 (3) 不眠症の主症状である入眠障害と中途覚醒のいずれにも有効である。 (4) 原発性と併発性のいずれの不眠症にも有効である。 (5) 承認時までに、国内並行群間比較試験において認められた主な副作用は、味覚異常、傾眠であった。また、外国並行群間比較試験において認められた主な副作用は、味覚異常、頭痛、傾眠、浮動性めまいであった。なお、重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー、依存性、呼吸抑制、肝機能障害、精神症状、意識障害、一過性前向性健忘及びもうろう状態がある。 販売名 和 名 ルネスタⓇ錠1mg、ルネスタⓇ錠2mg、ルネスタⓇ錠3mg 洋 名 LunestaⓇTablets 1mg、LunestaⓇTablets 2mg、LunestaⓇTablets 3mg 名称の由来 米国で‘LUNESTAⓇ’の製品名で販売されていることから、国内の販売名を「ルネスタⓇ」とした。 なお、Luna(=月)+Star(=星)が、米国の販売名Lunestaの由来となっている。 一般名 和 名(命名法) エスゾピクロン(JAN) 洋 名(命名法) Eszopiclone(JAN)
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Last updated
2022.09.07 04:52:45
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