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カテゴリ:エッセイ
引き続き山脇師範についてお話します。
前回、心形刀流についてご紹介させていただきましたが、今回は窪田派田宮流居合術のご紹介です。 田宮流にもいろいろ派があって、失伝してしまったものもあるようですが、窪田派についても文献をたよりにM師範(山脇師範とともに剣術・居合術を研究されています)が主宰する「居合文化研究会 新潟支部」が復元したということです。 今回、ご紹介させていただいた動画は、弘前の演武会で山脇師範とM師範が演武したものです。 短刀を持っているのが山脇師範で、長刀がM師範です。 ここで注目していただきたいのは、もちろんM師範の太刀裁きですが、私がもっと注目していただきたいのは山脇師範の座り姿です。 まず、この表情をごらんください。 まったくの緊張感を感じません。 まるで、老人は日向ぼっこをしているような表情です(山脇さん、、ごめんなさい)。 身体の緊張も伝わってきません。 肩が自然に落ち、胸が下に沈んでいます。 肩が上がり、胸をはった姿勢から立ち上がる人は、立ち上がる予備動作を作ってしまうので、その起こり際を切られてしまいます。 しかし、山脇師範の姿勢で立ち上がられると、その起こり際が見えないので、その動きを止めることができません。 この姿勢から、いつでもフワッと上体が浮き上がり、技を繰り出せる態勢です。 この動画の演武では、ただ短刀を突き出すだけの動きですが、まったく力みがなく、自然な動きになっているのがご覧いただけると思います。 私も長年武術をやってきているので、座っている姿勢を見ただけでその腕前がわかります。 山脇師範の姿勢はその技量の深さを物語るものだと思います。 みなさんも山脇師範の姿勢とその表情に注目してご覧ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.09.06 14:34:01
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