513159 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

私の音楽的生活

私の音楽的生活

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

sweetrendez-vous

sweetrendez-vous

Recent Posts

Category

Comments

出版された本も真実とは限らない@ Re:イジメ自殺事件の裁判を傍聴して・・・(06/07) 真実は人の数だけある。どの立場になるか…
エネルギー名無し@ Re:長野県立丸子修学館高校(旧丸子実業)におけるイジメ自殺事件の詳細(06/11)  >私だって、配慮の無い言動で友人をを…
エネルギー名無し@ Re:マスコミのホリエモンバッシングに一言!(01/29)  >他人の夢を人生を奪った罪は重いんだ…
エネルギー名無し@ Re:服装チェックで不合格の神田高校の抱える問題(10/30) >生徒が親を刺殺してしまった事件も起こ…
エネルギー名無し@ Re:学校は子どもの心のセーフティネットになる努力をすべき(11/10)  >いじめで命を失った子どもに、一生を…

Favorite Blog

桜が一気に満開 New! みらい0614さん

☆日向坂46♪本日『wit… New! ruzeru125さん

清明(シーミー)でお… 穴沢ジョージさん

その日の気分 momo2002momoさん
Music_Development rick_kazさん

Freepage List

Rakuten Card

Keyword Search

▼キーワード検索

Archives

2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2008.03.20
XML
カテゴリ:
インドの絵


一枚の古ぼけた油絵が、我が家の玄関でホコリをかぶっている。

これは、私が二十歳の頃に描いた絵だ。

この絵は、私が生まれて初めて外国へ行った時の、旅のイメージを描いたものだ。

私が生まれて初めて行った外国・・・・それはインドだった。


「なぜ、インドなの?」


ほとんどの人がそう訊く。



1970年半ば頃、インドは一部の人々の間では聖地だった。

なぜ、インドが聖地だったのか?

それは、当時、一部の若者達の間で密かなブームだった精神文化の世界の出発点だったからだ。

ヨガ、瞑想、聖者・・・・

それは、私にとっては独特の崇高な響きをもっていた。

つまんない自分だけど、インドへ行けば、もしかして「悟り」が開けるかもしれない・・・・

悟りがどんなものかも分からないまま、精神世界の聖地へと私は旅立った(笑)


1973年12月、羽田空港(当時は成田空港はまだできていなかった)を飛び立った飛行機は、約10時間かけてインドのボンベイ(当時の地名)に到着した。

時間は夜の11時を過ぎていたにもかかわらず、空港のロビーには大勢の子ども達が私達を出迎えた。


えっ?! いったい何の歓迎式?


などと思った私は、自分があまりにも世間知らずだったことを、次の瞬間に悟った。


空港で私達を出迎えた子ども達は、いっせいに手を差し出した。


「バクシーシ!」
「バクシーシ!」 
「バクシーシ!」




子ども達は、外国からやって来る観光客目当ての物乞いだったのだ。
今の言葉で言えば、ストリート・チルドレンというのだろうか。


ホテルに向かうバスの中で見た光景・・・・それは、街にあふれる路上生活者たちの姿だった。


道路わきにテントや板で作った粗末な「家」が並び、煮炊きする煙が立ち上がり、小さな子どもを抱いた女性が座り込んでいる。

インドの街には、物乞いがあふれ、私達はどこに行っても、彼らに囲まれた。

凄まじいまでの貧困がそこにはあった。


第一印象では、貧しくて汚い国・・・と思っていた。。。。が、次第にインドの持つエネルギーに圧倒されている自分に気付いた。


街にあふれる物乞いの子ども、この子達は小さな手を差し出して、家族の糧を稼ぎ出しているのだった。


街を歩いていると、インド人達が大人も子どもも、見ず知らずの私に人なつこく話しかけてくる。


どこへ行くの? 何をするの? 



そして、よくしゃべる。うるさいくらいまとわりつく。

日本じゃこんなことあり得ない。
他人の事なんてどうだってよいじゃないか!

それなのに、いちいちうるさく尋ねてくる。

しかも、現地語でだよ・・・・・何言ってんのか分からないし!


カンベンしてよ、もう~~~!
と、次第にイラつくする私。



しかし、祖国を遠く離れた旅路で、人なつこい笑顔に癒されることもある。

ところが、うっかり気を許すと、欲しくもない物をとんでもない値段で売りつけられてしまう・・・・


そしてタクシーの運賃はごまかされるし、買い物すれば10倍くらいの値段を吹っかけられるしで、バトルを繰り広げる日々が続く・・・・


神秘の国インドへ行ったら、瞑想して悟りを開くんだ~~~!
と、意気込んで来てみたけど、悟りどころか、些細なことでインド人とバトルっている毎日だ。煩悩だらけの旅だった。。。。


しかし、インドは俗世界かといえば、そうではない。


街の至る所に、神様が祀られていて、お寺がたくさんある。

インド人は信心深い。


街で観光客を騙して小銭を稼いでいる人達も、神様の前ではきっと敬虔な信者になるのだろう

貧困と、渦巻くエネルギーと、わけの分からない神秘的な雰囲気・・・


インドで見たもの、出会ったものすべてが未消化の状態で心の中に収納されて、約1ヵ月後私は日本に戻って来た。


ガイドブックにあるような神秘的なインドはどこにもなかった・・・・・

いや、そうではない。

すべてが神秘の中にあったのかもしれない。





埃っぽい田舎道を、頭に大きなカゴを乗せて歩いている小さな女の子・・・

私が、インドから帰って描いた絵。




あれは、人生の入り口で、途方に暮れている私自身だったような気がする。



インドに行って、私の何が変わったか?


悟りが開けたわけじゃない。


でも、私の本当の旅は、インドから始まった、と今でもそう思う。


























キャンペーン参加バナー











お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.03.20 21:52:07
コメント(1) | コメントを書く
[旅] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
別の画像を表示
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。


sweetrendezvouzさんからいただいた言葉   ルーチェ1000 さん
こんにちは。百世です!
ケータイ小説、PCからも読めるようになったんです。
http://de-view.net/index.php?PN=aHwiezv4& ;dt=&LU=novel/novel_disp_index&novel_number=6863
目次の「発熱」ページの中に、
sweetrendezvouzさんからいただいた言葉が入っています。(^_^)

よかったら、ぜひブログでご紹介いただけると、うれしいです! (2008.03.21 03:56:21)


© Rakuten Group, Inc.