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Ren? Pape Recital Debut in Japan The Toppan Hall 曲目が一部変わっていた。 Papeさんったらアンコールは2曲ともドイツ・リートだったわ。 彼が特別に日本で披露してくれたムソルグスキーの「死の歌と踊り」 すごかったわ~ ロシア語の響きを持つとぐわ~とボリス・ゴドゥノフが甦ってくる。 まるで別の人間になったみたいに見えた。 ドイツ語を話す理知的な男から 死を冷酷に告げる独裁者への変身よ。 そしてアンコールでまたドイツ人に戻ったの~ やはりオペラティックなルネ・パーペさまは ドイツ・リートもすべてめちゃ演技入ってました~ 感情入ってました。 それぞれの曲集がすべてドラマチックにつながって、 いろんなオペラのシーンとつながったりして、ああ…と思った。 白蝶ネクタイに燕尾服は先日といっしょだが、めがねがない! ついでに譜面台もない。 ドイツ・リートに関しては、すべて暗譜している。さすがですねえ~ Ren? Pape Recital Debut in Japan Saturday, 19. February, 2011 17:00 Toppan Hall, Tokyo Ren? Pape, Bs / Camillo Rdicke, pf Schubert: An die Musik Op.88-4 D547 Lachen und Weinen Op.59-4 D777 Im Abendrot D799 / Heidenroeslein Der Musensohn Op.92-1 D764 Schumann: Dichterliebe Op.48 Intermission Wolf: 3 Gedichte von Michelangelo Mussorgsky: Songs and Dances of Death *** 1 An die Musik Op.88-4 D547 パーペはシューベルトで思いっきり柔和な笑みを浮かべていて、 えっ?と思ったが、もちろんこれは彼の地ではない。 パーペはクールな男である。しかしシューベルトの芸術に感謝するこの歌で思いっきり笑みを見せてくれた。これはすべて歌の歌詞の内容を理解したうえで歌っているからである。 だから曲によってばんばん表情が変わるんで本当に飽きない! そしてテンポが非常にゆっくり。まさに「朗々と」とはこういうことを言うのだ。 ゆっくり落ち着いて歌うのでますます美しい声が美しく聞こえる。 歌曲集の場合はひと塊歌うまで拍手はしないものだ。 拍手の雰囲気を感じたパーペは左手の手のひらをちょっと広げて抑えるしぐさ。 でも賢い観客は誰も拍手しなかった。 2. Lachen und Weinen Op.59-4 D777 ラーヒェン・ウント・ヴァイネン、リズミカルに歌う。 3. Im Abendrot D799 また超ゆっくり歌う。夢見るように。 4. Heidenroeslein 野ばら プロメテウスをやめてこれを入れてきた。 曲目の変更はこれだけ。 有名な歌曲をパーペの歌で聴くとなんか格調が高かった。 声が美しい~ 5. Der Musensohn Op.92-1 D764 これも駆け抜けるようにリズミカルに歌う。 このように楽しいシューベルトを聴いた後で、パーペはどんどん変貌していく。 これは序の口だったのだ。 Schumann: Dichterliebe Op.48 1. Im wunderschonen Monat Mai 美しい5月に いきなり美しい曲です! はあ~こればっかりで申し訳ないですが、バス歌手でこんなにリリックに美しく歌える人はいないです。 2. Aus meinen Traenen spriessen ぼくの涙はあふれ出て 3. Die Rose, die Lilie, die Taube 早口合戦のような曲。 4. Wenn ich in deine Augen seh' 君の瞳を見つめると ロマンチックな曲 5. Ich will meine Seele tauchen ぼくの心をひそめてみたい 6. Im Rhein, im heiligen Strone ラインの聖なる流れの 朗々と大きな声で歌う。 7. Ich grolle nicht ぼくは恨みはしない このへんから感情の変化が顕著になっていく 恋人の心変わりを責め、苦悩する歌。 最初は美しく潔いのだが、 後半パーペは突如爆発的にマックスの音量で歌い出す。 その迫力たるやすごい! このようなギアの切り替えを自在に行っていた。 しかし後半部分音程の高い部分をパーペは音程を下げて歌っていた。 お~オリジナルな感じだ~ 8. Und wussten's die Blumen, die kleinen 花が、小さな花がわかってくれるなら 9. Das ist ein Floeten und Geigen あれはフルートとヴァイオリンの響きだ。 音楽が聞こえてくるがそれは彼女の婚礼の音楽だった。 テンポよく歌うが哀切。 10. Hoer'ich das Liedchen klingen かつて愛する人の歌ってくれた 悲しみ。 11. Ein Jungling liebt ein Maedchen ある若者が娘に恋をした 昔話をおもしろく語るがわが身に置き換えてしまう。 12. Am lechtenden Sommermorgen まばゆく明るい夏の朝に 美しい! 酔った~ 13. Ich hab' im Traum geweinet 僕は夢の中で泣きぬれた これはまさにドンカルロの「エッラジャンマイマモ」なのである。 夢の中で泣いている。 夢から覚めても泣いていた、という歌。 パーペはまるであのフィリッポ2世のように、顔をゆがめ泣きそうな表情で歌っている。 さすがだ~ 14. Allnaechtlich im Traume seh' ich dich 夜ごとぼくはきみを夢に見る 一転して元の感情に戻って歌う。 15. Aus alten Marrchen winkt es むかしむかしの童話の中から リズミカルにテンポよく歌う すべて韻をふんでいる。 16. Die alten, boesen Lieder, むかしのいまわしい歌草を またがらっと変わって大音量で怖く歌う。 とてもすばらしい。 自分の絶望を表現する。 巨大な棺を用意するという歌。 それには自分の愛と苦痛を入れるからだ。 ここで第1部終了! おつかれさま~ すばらしかった!! 休憩。 第2部 Wolf: 3 Gedichte von Michelangelo 1. Wohl denk ich oft an mein vergangnes Leben わたしはしばしば思う これもまるでパーペの人生のような歌。 成功を勝ち取った人間が思い返して歌う歌 2. Alles endet, was entsteht この世に生をうけたものはすべて滅びる 題名のように陰鬱 3. Fuehlt meine Seele das ersehnte Licht わたしの魂は感じえようか? Daran sind, Herrin, deine Augen Schuld このセリフをパーペに言ってもらいたかったので満足…ぽっ。 そしていよいよクライマックスへ。 Mussorgsky: Songs and Dances of Death ここで初めてパーペの譜面台が登場する。 楽譜にはびっしり赤のマジックなどで何か書き込んである。 1. 子守唄 やっぱり一番良かったのはムソルグスキー。 最初の言葉を聴いた瞬間、別の世界に飛んでいく感じだ。 なんでこんなにロシア語が似合うんだこの人は。 演技入りまくりで、死神と母親を演じ分ける。 これはファウストのメフィストーフェレーだ! 冷たく理知的な悪魔、メフィストフェレス。 悪魔と感情の入った人間の対話。 最後にねんねんころりの「バーヨーバーヨー」をバーヨ!と不気味に斬る。 そこで生命が断ち切られたのがわかる。その恐ろしさ。 2. セレナード 朗々と歌う。 3. トレパック これがまたすごかった! 高速で歌う。 歯切れのよい言葉の断片が飛び交う。 この歌曲のすべてが違う顔を見せる さすがパーペだ! 4、 司令官 戦場の描写、 予想通り後半の勇壮な部分の盛り上がりがすごい。 歌いきった時のパーペったら野獣だった。 わたしたちはすっかり気圧されていた。 大拍手。 アンコール: 1. リヒャルト・シュトラウス 献呈 Op.10-1 2. シューマン 子供のおもり Op.79-21 拍手がやまず、アンコールを2曲やってくれた。 最後に登場した時、両手を大きく広げて投げキス。 そしてBye-bye と大きく手を振り、去って行った。 ロスで披露し、歌詞を忘れていてお茶目だった(笑)という「魅惑の宵」は歌ってくれなかった。 残念。 ブリン・ターフェル(エンターテイナー)じゃないんだから仕方ないか… *** すばらしい動画を発見しました。 きのうルネがアンコールで歌った曲が含まれています! Ren? Pape performs Live in The Greene Space Thursday, April 30, 2009 Operatic bass Ren? Pape and pianist Brian Zeger perform Franz Schubert's "Schwanengesang: Aufenthalt," D. 957 (Resting Place) Richard Strauss's "Zueignung," Op. 10/1 (Devotion) "Some Enchanted Evening" by Oscar Hammerstein II Recorded live in the Jerome L. Greene space on April 30th 2009. 1曲目が終わって咳払いしながら " very dry " すごく乾燥してるなあ~ と呟き、客が笑う。 こういう感じ、日本ではなかったなあ~ 国民性の違いにルネも合わせているんでしょうねえ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月05日 23時54分03秒
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