岡谷市制施行80周年記念事業
オペラ『御柱』
2016年11月27日(日)
長野県岡谷市 カノラホール
DVDで視聴
オペラ『御柱』は、古代スワの地を舞台にして、人間の愛と尊厳を高らかに歌い上げる壮大な創作神話。
1998年に誕生して以来、諏訪の御柱祭に合わせて、七年に一度、上演してきた。
2016年11月公演が四回目。
脚本・作曲:中村透
音楽監督・指揮:山上純司
演出:島田道生
ヤサカ:大貫裕子(ソプラノ)
ミナカタ:田中誠(テノール)
オカン:相可佐代子
タケイ:藪内俊弥
モレヤ:押見春喜
クサミチ:所谷直生
タカテル:小畑朱実
テナガ:坂野早苗
アシナガ:管谷孝介
オサカ:佐原壮也
ほか
管弦楽:東京シティフィル
***
この度縁あってこの一大イベントのDVDを見せてもらったので感想を書かせていただく。
日本人の書いた壮大な神話の世界
ひょっとすると日本の「ニーベルングの指輪」的な要素も。
感動的でドラマティックで映画音楽的な音楽。
衣装は本格的だが
演出に関しては、
予算の関係か抽象的なひな壇(階段)しかないのでそこが残念。
予算が甚大にあれば古代諏訪の神話の世界を再現できるのに!
しかしソリストはプロが集まっていて非常に達者。
とくに悪役のクサミチを演じた所谷直生さんの演唱がすごい。
あとはヤサカの後見人役の藪内俊弥さんがすばらしい美声のバリトンを聴かせる。
女声ではオカンの相可佐代子、タカテル:小畑朱実が圧倒的な迫力。
合唱も非常に揃っていてうまい。
合唱団員はこの諏訪地域にお住まいのお姉さんおばさんやお兄さんオジサンたち一般合唱団の団員ということです。プロではないそうです。すばらしいですね!
長野の諏訪の御柱祭は有名だが、この「御柱」にはこういう意味があったのか!と目からうろこだった。
民衆を助けるために犠牲になったリーダー(古代の神)は神に祭り上げられる。
諏訪湖の
御神渡り(おみわたり) にも関連があって
なるほどと思いました。
諏訪湖が太古は今の面積の何倍もあったというのも驚き。
現代日本が忘れてしまった自然への回帰
太古の神々への霊的なシンパシー
まさに八百万の神の世界
それを作曲家は感じとって作品にしている。
シリーズでやってほしいですね!
大変立派な事業を成し遂げられた皆さんに賛辞を送ります。
公式FACEBOOKページに漫画が掲載されていて、これを読んでから見るとわかりやすいです。
☆公演は終了しました☆