くつろぎかふぇ

　４５日間続いた、第７回ラグビーＷ杯は今日が決勝戦でした。結果はニュージーランド（以下、オールブラックス）が８－７でフランスの猛追を振り切り、第１回大会以来６大会ぶり２度目の優勝を飾りました。ちなみに２度とも開催国での優勝です。
　今大会は、司令塔のＳＯダン・カーター、その控えのスレイド、そして今日の決勝でその代役だったクルーデンも負傷してしまう非常事態。ＳＯの背番号１０のジャージをお祓いにかけた方がいいのでは？と思うほど。しかし、代わりに出てくる選手が活躍するなど選手層も厚く、総合力も高く、加えてラグビー王国である地元開催。ほぼ全国民がラグビー好きという国民の大声援に後押しされ、悲願の２回目の優勝に。
世界ランクではずっと１位でしたが、勝負弱さ、特にフランスやオーストラリアに不覚を取っていましたが、今回はその両チームも倒しました。ＦＷが強く、スクラム、ブレイクダウンが強く、ここの部分で相手を圧倒。ＢＫもスピード、ランニングスキル、判断力、タックルのレベルが非常に高かったですね。スタミナ、チームディフェンスも非常に強く、相手に２トライ取られた試合がほとんどありませんでした。
　一方のフランスは、パスを大きく振るなど、伝統のパス＆ランでこじ開けようとしましたが、後半の１トライのみ。スクラムでやや劣勢だったことが影響したかな？とはいえ、前半途中から出場のＳＯトランデュクのフラットパスとランは美しさを感じましたし、チームに勢いをつけましたし、ＳＨヤシュビリは冷静にチームをリード。デュソトワール主将、ボネールの両フランカーのタックルは凄まじかったです。オールブラックスには過去、決勝トーナメントで２度煮え湯を飲ませていましたし、もともと、出来はその日次第で代わる「お天気チーム」３たび波乱を起こしてくれるかと期待していたのですが、さすがに完全アウェーでしたからね。それでも今大会はトンガに負けるなどさえない出来だったのが、決勝トーナメントではディフェンスを中心に見事に立て直してきました。決勝でも予選リーグで３７－１７で負けたオールブラックスに、今度は１点差まで追い詰める戦いぶり。準優勝３度目で、なかなか初優勝に届きませんが、それは前述の、「お天気チーム」ゆえ？でも、出ればほとんどベスト４に行っていますから、本当に「お天気チーム」ではないんですけどね。だけど、そういう要素から脱却しないと、あと一歩は届かないかな？
　試合前のオールブラックスのウォークライの時、フランスの選手たちは、Ｖの字に肩を組んで列を作り、全員でウォークライをやっているオールブラックス選手たちににじり寄って行きました。だいたいのチームは横一列に並んで見ているケースが多いのですが、こうしてきたチームは初めて見ました。第４回大会で勝った時は、円陣を組んでフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」を大声で歌っていたのですが、いろいろと考えてきますね。
　これで４５日間のラグビーのお祭りは終わりました。低いタックルを繰り返すｒことのできたチームが勝ち残ったり、番狂わせを起こしましたね。アイルランドやウェールズなどがそうでした。

　最後に、地上波ＴＶ局で放映権を持っていたところ、ならびに他局の大会報道には、おおいに苦言を呈したいところ。放映権を持っていた局は、日本戦の中継も生中継１、あとは深夜の録画中継。決勝トーナメントも、決勝戦含めこれも深夜の録画中継。ＢＳ系列でも中継どころか週刊ダイジェストすらなし。これじゃ放映権を持っている意味なし、やる気を感じることができません。これなら放映権を他に譲ってくれ！他の局のスポーツニュースも、日本の試合すらスルー。世界第３位のスポーツイベントですよ。そして８年後には開催するのに。これでは先が思いやられます。

　さて、次回は４年後、イングランドで行われます。日本開催はその４年後です。

以下、引用です。

【オークランド（ニュージーランド）藤野智成】ラグビーの第７回ワールドカップ（Ｗ杯）ニュージーランド大会は最終日の２３日、当地のイーデン・パークで決勝があり、地元のニュージーランドがフランスを８－７で降し、ニュージーランドとオーストラリアの共催だった１９８７年の第１回大会以来、２４年ぶり２回目の優勝を果たした。８７年、９９年大会で準優勝のフランスは初優勝を逃し、３回目の準優勝となった。



　１次リーグから準決勝までを無敗で乗り切ったニュージーランドは前半１５分にプロップのウッドコクのトライ（ゴール不成功）で先制。後半６分にはＰＧでリードを８点に広げた。フランスは７分にフランカーのデュソトワールがトライ（ゴール成功）して１点差に。その後もフランスが押し気味に試合を進めたものの、ニュージーランドの堅守に追加点を奪えず。１点差でニュージーランドが優勝杯を手にした。