櫻御殿妖怪姫紫歌日記

Ｋは私の父方の遠縁に当たります。
お母さんがお里帰りする時は何時も兄弟で一緒に来てました。
と言いましても年齢差が22才も有りますので覚えているのは
もう結構いい小父さんになってからです。
その頃はもう結婚してましたが奥さんは病弱で
此方へは伴って帰られたこと有りませんでした。
私は顔はおろか写真も見た事ありません。

引っ越してきて荷物の中に結婚写真があり見ました。
綺麗な瓜種顔の少し淋しげな顔でした。
竹久夢二の絵の様な儚い、たよりげな感じです。

私は初恋は小四でしたし、中学の時のボーイフレンドは、
今でも家族ぐるみで良いお付きあいをしております。
高校は退学やら途中編入やらで恋をしている暇は有りませんでした。

二十歳過ぎて好きになりお付き合いをして婚約までした彼はゲイでした。
この話は前の日記に恋のお話として書きました。
その彼と別れて暫らくしてＫと運命の再会をしたのです。

忘れもしません、昨年の8月11日でした。
私は1日の菩提寺のお墓掃除に行けませんでした。
7日のお施餓鬼にはお参りをして、お勤めもしました。
13日のお盆の入りの日も行けないので11日にお参りをして
父の実家の菩提寺にもお参りしました。父方の祖父母のお墓です。
帰り道でこれからお参りするＫと出会いました。
長い間会っていないのでＫは私の事は忘れていました。
私は子供の頃から憧れていたから顔は覚えていました。
それで話しかけて「大きくなったから判らなかった」と言われました。
私はまた引き返し二人でＫの家のお墓へお参りしました。
帰りにお茶を飲みに入り色々話を聞き奥さん亡くした事も判りました。
子供居ないことも判りチャンスと思いました。
これは棚から牡丹餅今ゲットしなければと考えました。

今思いますと随分大胆で積極的だったなと言えます。
住所とTEL番号PCのEメールアドレス携帯の番号まで教えて貰いました。
遠距離ですけど今の時代逢おうと思えばいくらでも手段はあります。
簡単に考えていた私は浅はかで愚かな女でした。
Ｋには札幌に3・4年付き合っている彼女が居たのです。明日へ！