カテゴリ:読書
「市川中車」は俳優・香川照之の別名で九代目・市川中車を襲名する前後の出来事や実父である市川猿之助(現・市川猿翁)との葛藤などが丁寧に書かれていた。父親である猿之助さんは妻(浜木綿子さん)を捨て愛人(藤間紫さん)の元に去り全然会っておらず、歌舞伎の世界を知らなかったが46歳になり「歌舞伎の血筋を絶やすのは・・・」という思いと息子である政明君(市川団子)に歌舞伎を継承させたいという思いから親戚になる市川海老蔵さんや市川亀治郎さん、大先輩の中村勘三郎さんや松竹に相談し襲名が決まったそうな。当然周辺から「46歳から歌舞伎をはじめるのは・・・」と嫌味を言われたりしたが父である猿之助さん、先輩やいとこらの助けで必死で稽古し無事に襲名披露興行を終えたのである。役者を20年あまりしているので「ド素人」ではないのでその辺は上手く立ち回り「形」を会得したそうな。この稽古中、離れ離れで暮らしていた猿之助さんと合宿し語り合い邂逅したそうな。団子くんも歌舞伎に興味を持ちこのまま歌舞伎役者を続けるようだが将来彼が「猿之助」を継承するだろう。珍しいのは香川照之も続けながら市川中車も続けるそうだが頑張って中車の名前を大きくして欲しいものだ。「小泉武夫のミラクル食文化論」は小泉氏が大学(東京農大)で講演したものを書籍化したものだった。先生は机上学問ではなく実際に現地まで赴き、現地の食べ物を食しそれを紹介していた。当然日本人から見ると「グロテスクな昆虫」でも現地人にとってはご馳走で、僻地で高タンパクを取るには昆虫しかないそうな。小泉先生も昆虫食推進派なのでよくこの話が出るが私はどーもここだけは受け付けられん。その他は原始時代の食文化や調理法を詳しく述べていた。私は小泉先生の本をたくさん読んでいるので知っている話もありまぁ、こんなものだろう。「ベストセラーの世界史」は日本ではなく、外国のベストセラー事情が書かれていた。しかし、私が思っていたような感じではなくテイストで書かれていた。海外では莫大な宣伝費を使い本を売るそうだが、それだけではなかなか大当たりの作品は出ずいろんなことをするそうな。いい例が「宗教」だそうな。聖書は世界中で出版(イスラム教圏は別です)されおり世界規模で流通しているのがいい例だろう。内容もさることながら「世界中にファン」を作る事が大切だそうな。
古くはダビンチ・コード、ハリポタなど世界規模で売れており、「良い作品は国境を越える」ということだそうな。海外におけるベストセラーのことがわかったような気がしたが私にはもうひとつおもしろく感じなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 12, 2013 12:03:28 AM
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