カテゴリ:読書
「介護はしないぞ」は若い頃、ビートたけしさんと3年間同棲していた男性作家のノンフィクション小説だった。先に父親(元警官)に亡くなり、一人暮らししていた母親が初期の認知症と診断され、家族で面倒を見る難しさと老人施設に預けるややこしさが書かれていた。たまたま里帰りした際の母親の言動や家の内外がゴミ屋敷化しており、「こ、これはおかしい」と思い、母親と話をするがちゃんと通じる。しかし、行動がむちゃくちゃで整理整頓やできず、話した内容もすくに忘れてしまうということが見受けられ、役所に相談するも「それだけでは、なにもできません。医者の診断書を持って来てください」の一点張りで埒が明かず、東日本大震災をきっかけに著者宅で面倒を見るが、著者や奥さんにも限界があり早々に老人ホームを探すがすとタイミング良くすぐに見つかり、体験入所を経て、すぐに入所した。(この老人ホームには痴呆症をメインとした専門病院と連携があり、軽度の痴呆症の母親は投薬治療で安定しているそうです)著者の感想としては「(自分一人)抱え込むな!・プロに任せた方が良い」ということが書かれていた。確かにお金が潤沢にあればそれも可能だろう。著者の場合は本当に早くホームに入ることができラッキーだろうが、多くの方が順番待ちしている現状がある。著者は「どーもない!」・「病院嫌い。行きたくない!」という母親の暴言にブチキレ、ほとんど面倒を見ることなくホームに入所させれたのは幸せだと思う。文中、多々「ビートたけしさんが・・・」が出てくるが、「全然、(介護の)関係ないだろう」と思った。全然悲壮感もなく手に負えない老母をホームに入れただけで、「(自分一人)抱え込むな!・プロに任せた方が良い」というのはどーもいただけなかった。「僕の父は母を殺した」は平成10年に発生した「広島連続殺人事件」の被告の息子さんが書いた手記だった。しかし、この本の著者の場合は父親が義父と妻を殺し多額の保険金を騙し取りたのである。なので加害者の息子と言う面と母親を殺された被害者の息子という面もあり葛藤があり、定石通りグレて問題を起こし親族からも見放させ、ホームレスを経験する。その時父親の「死刑確定」が決まり、「これはいけない!。なんとかせねば」というとことで立ち直り、なんと死刑執行反対の運動をはじめたそうな。本文でも「母親を父親に殺されているのにこーいう運動は母親を裏切る行為かも・・・」という思いがあるものの生きている父親を助けたいという思いが強く各地で講演活動を続けているそうな。この本では母親との往復書簡も掲載されているが双方とも文章が非常に軽いのである。死刑確定後の父親の手紙もフワフワしており、「う~ん・・・他の死刑囚の手紙と全然違う」と感じた。(息子なのであえて軽いタッチで書かれている可能性はあるかもしれないです)サクサク読了したがまぁ、こんなものだろう。
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Last updated
August 21, 2013 07:41:34 AM
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