カテゴリ:読書
「誰も戦争を教えてくれなかった」は大学院生の著者(古市憲寿さん 肩書きは作家・社会学者)が世界中の戦争に関する戦争博物館や兵器の展示場に出かけ、「その国は戦争をどう捉えているか」をレポートする内容だった。アウシュビッツをはじめポーランド各地にある戦跡や博物館、中国にある「日本軍=悪、中国共産党=善」という主張をした各地の博物館や先の大戦ではなく、日露戦争のクライマックス203高地跡地見学、韓国は反日国なのにすごく日本人に親切な案内員、戦争が疑似体験できるコーナーなどを紹介していた。しかし、わが国日本には正式な国立戦争博物館はなく、都道府県が民間企業やNPO法人に運営を依頼し、都道府県が展示内容に関与しないケースが多いそうな。その理由として保守・革新の各市民団体が意見書を提出し議会で揉めうまく運営できないそうな。なので内容的にしっくりしない展示構成になってしまうそうな。多くの国々は国立(ちゃんと国が運営している)歴史博物館が存在しており、ドイツでは責任と真実の公表、中国は共産党の素晴らしさ、韓国は反日と韓国の国威高揚、日本は政治的な理由からただの展示と国の色がでていた。著者は院生だが若手の社会学者としてメディアや本を出版しており、若手社会学者のホープだそうな。ちゃんと世界の博物館に出向きしっかり内容をレポしておりとても好感がもて最後まで興味深くおもしろかった。最終章はももクロのメンバーと「戦争」をテーマにテーブルトークをしていた。彼女らはほとんど先の大戦や終戦の話を知らず、天真爛漫に「えっ、アメリカと戦争したの~」・「原爆投下ってどこ? あっ広島か~」と答えていた。今の学校ってこーいうレベルなのか?私が学校に行っていたときも明治くらいでおわっていたなぁ~。確かに近代・現代史を(わざと)教えない風潮があるようだ。日本の教育界は左巻きの方が多く、純粋な学生に「戦前の日本はアジアでこんなひどいことをしたのですよ~中国・韓国に謝罪しましょう~」と洗脳しやすいもんね。ついでに言うと国立大学に戦史を教える学部も一切ないのは日本だけらしいですね。私は戦争=危険や悲惨ということだけなく、ちゃんと戦争の本質を次世代に伝えるべきだと思う。「公務員バッシングの研究」は公務員バッシング(叩き)の歴史・メカニズム・現状・解決策を紹介していた。しかし、書いている内容は巷の人が言うことばかりだった。「親方日の丸」・「不況でも給料が下がらない」・「サービスが悪い(遅い)」ということから、公務員が引き起こす各種の事件やマスコミいによる公務員叩きや政治家の公務員削減、最近の出来事で言う橋下元大阪知事(現・大阪市長)による発言などありとあらゆる「公務員関連の事件や著名人の発言」を掲載していた。この本非常に分厚く読了するのにとても時間がかかったが、私から言うと「私企業に比べると公務員は仕事は楽。なのに高給をもらい不況でもノンビリしている。女性職員にとても優しい。身内意識が強く犯罪を犯しても名前は公開されない」などなど民間企業と違い「楽でおいしい」のが単に腹立たしいだけである。要はねたみである。おもしろいことに内部告発もとても多く、案外仲間が最大の敵らしい。非常に分厚い本だったが取捨選択すれば半分ぐらいになるだろう。こういう研究も必要なのだろうが、内容はごく普通だった。
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Last updated
October 3, 2013 12:03:48 AM
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