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テーマ:◆「気付く」喜び♪(225)
カテゴリ:感謝
「よしひろちゃん!」
後にも先にも、たった一人、私をこのように呼ぶ人がいた。 既に他界をしている、お婆ちゃんである。 祖父は自動車会社を、経営していた。 母を産んでから直ぐに病死をした祖母の後に、 後妻として迎えられたのが、このおばあちゃん。 聞いた話では、母が幼き頃、お手伝いさんが十数名もいる、 かなり裕福な家庭だったそうだ。 母の小学生だった頃、突然祖父は亡くなり、 家庭は、貧乏のどん底に突き落とされた。 その時、血のつながりも無い母や叔父を、 愛を持って、必死になって育ててくれたのが、 この、おばあちゃんである。 若い頃のおばあちゃんの写真は、めちゃ美人だった。 貧乏な時に、大やけどを負って、生死の境をさまよう叔父さん(息子)の為に、 治療する術を、全国を探し回っていたらしい、おばあちゃん。 私と触れ合ってくれたお婆ちゃんは、 祖父の姿を投影させながら、男としての美学をやさしく教えてくれた。 90歳を過ぎた頃、床に臥す事が多くなった。 「私が夏に死ぬと、お参りにみんなが来てくれるのは暑いだろうし、 冬に死ぬと、みんなが寒いしなぁ」と言っていた。 そして、4月15日。 春の暖かな日差しが差す季節に、おばあちゃんは逝った。 あばあちゃん、かっこよすぎるぜ~♪ 生きている時のおばあちゃんは、 散り際までずっと、めちゃんこかっこよかった。 祖母の居る、墓前に手を掌わせると、 「よしひろちゃん!」という声が聞こえてくる。 いつも、ありがとね、おばあちゃん♪ ねえ、おばあちゃん、 ボクも、おじいちゃんの様に、ちょっとはかっこよくなれたかなぁ(笑) 血が繋がって無くても、おばあちゃんが居たから、私が居る。 全ての祖先に感謝を込めて・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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