カテゴリ:オーディオ
エソテリック マスタークロック・ジェネレーター G-03X 以前オーディオカードのLynx L22を導入したと書いた。Lynx L22自体のクロック精度もPCI接続のオーディオボードとしてはかなり高い水準にあるが,やはりあのサイズでは,またすぐ隣でHDDや電源などがノイズを発生させているであろう状態では,その精度にも限界があろう。そこでこのボードのクロック入力にマスタークロックジェネレーターのAntelope Audio OCXを接続した。もしDACにもクロック入力がついていれば,そこにもこのOCXをつなげることでクロックを統一できるのだが,DX71にはクロック入力がついていない。 Antelope Audio OCXは発振器として水晶を用いており,精度としてはルビジウム原子やセシウム原子を用いる高価なものには及ばない。また水晶発振器を搭載したものはそれほど珍しいものでもない。しかしこのOCXには温度を制御するオーブンが搭載されており,温度変化に弱い発振器を最適な状態に保つことで安定したクロック精度の高さを実現しているという。 音はかなり変化した。L22はアプリケーションによって内部クロックと外部クロックをすぐに切り替えることができるのだが,ASIO出力で比較してもその差ははっきりとわかる。OCXからのクロックに切り替えると情報量がかなり増加し,音の奥行きが増したような印象を受ける。SoundMAXからL22に切り替えた時より大きな差だ。逆に言えば,電源などへの対策をしていない今までの環境ではかなりのジッターが発生していたと言うことだろう。パソコンなど,ピュアオーディオの環境に比べてノイズが発生しやすい環境では,外部クロックの導入は有益な手段なのかもしれない。 OCXはなかなか入手が困難なので,国内メーカーで同じ価格帯のG-03Xを挙げておいた。「水晶発振器の温度を一定に保つ」という謳い文句なので,私は未聴だが,同程度の性能は期待できるだろう。ただしこのような製品は,もともとジッター発生量が低い環境ではあまり効果が期待できないことは気をつけるべきかもしれない。 レビューした機器・CD一覧はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年06月01日 11時49分12秒
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