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tartaros  ―タルタロス―

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2007.10.27
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カテゴリ:読書
物産展で行われたフリーマーケットの従業員のボランティアに、強制的に行かされました。
それはまあ、いいのですが、そこで出された弁当のおかずが異常に味が濃い。てかしょっぱい。

あんなモノ食ってりゃ塩分過剰摂取にもなっちまうというものです。秋田県の脳卒中死亡率全国一位という輝かしき偉業の現場を垣間見た気がしました。




















誰でも一度は、「頭が良くなりたい」と願った事があるに違いない。

精神遅滞の青年、チャーリィ・ゴードンにとってもそれは同じ事だった。彼はひょんな事から特殊な外科手術を受ける機会を得、知能を急激に向上させる。

学ぶ喜び、知る楽しみを謳歌するチャーリィ。彼は一精神遅滞者から、IQ185の天才へと変貌していった。


だが、彼は急激に発達する知能と引き換えに、もう一つの大切な物を失いつつあった。

高過ぎる知能と、それに発達の追いつかない未成熟な感情は、彼と彼の周囲に存在する人間達の間に軋轢を生み始める。

頭さえよくなれば全てが上手くいく。そう信じていたのに、最も欲していたものは、むしろ手術を受ける前の方がたくさん持っていたのだ。


やがてチャーリィは自分に施された手術に欠陥が存在し、それが故に一度は高まった知能が再び元のレベル、あるいはもっと低下してしまう事を知る……。




ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」読了。
チャーリィはずっと、自分を「人間」として見てもらいたかった。実験用のモルモットではなく、あくまで人間として。

しかし人間としての、そればかりか常人以上の頭脳を手に入れても、孤独という名の悲しみがま待っていました。
どんなに高い知能を手に入れても、愛の無い孤独な生など虚しいだけだったのです。


願わくばチャーリィが去った後、ストラウス博士がチャーリィの経過報告の最後に記されている通り、アルジャーノンの墓に花を供えていますように。













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Last updated  2007.10.27 22:57:59
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