[旅」雑感
私は旅が大好きである。若い頃は雑誌の編集記者を生業とし壮年期には電気製品のメーカーの営業責任者を長らく務めたので、社用による海外への出張が多かった。社用の場合はとても観光などは出来ず、トンボ帰りで、ジェットラグに大いに悩まされた。然し本来が旅好きなため全く痛痒は感じなかった。初めての海外旅行は1960年の夏、今から47年も前のことでアメリカからヨーロッパを廻る60日間の長旅であった。当時はジェット機がやっと安定期にはいり日本航空も勿論アメリカ路線を開通させていた。然しどうせ英語の国へいくのだから、会話の練習にもなると思い当時世界一の航空会社であったパンアメリカンを選んだ。忘れもしない707型であった。50歳近くまで懸命に働き、厚生年金の受給資格をとってから、勤めを止め零細企業を立ち上げた。其の時点で80歳位までの凡その旅の計画を立てた。「定年になり時間と金が自由になったら女房と旅を楽しもう」と考えている人が大部分だが、なかなかそうは行かない。老後の資金は年金だけでは賄えない。それに体力の思わぬ低下や病気が計画を阻害する。もし健康と経済と、時間の全てが思うようになた場合、旅は以外につまらないものに成りかねない。私は自力で国内の旅の出来る年齢を80歳までと設定した。今年の7月で喜寿を迎える私は本年の秋にオーストラリヤへいく積りである。勿論家内と一緒である。本当はトルコをゆっくり歩いて見たいが、体力的に無理である。家内に強要も出来ない。健康面でトラブルカが生じるとツアー全員に迷惑をかけてしまう。50才から今日まで27年間、約50箇所を計画どうり旅行した。海外は中国、香港、ハワイ、台湾、ヨーロッパ5カ国、そして豪州を最後とする。80歳までで多分60箇所になると思う。写真は2000年の夏に北京、西安桂林、上海を廻った際、八達嶺で写した万里の長城である。この旅行までは実用的なデジカメがなく、ニコンの50Dというフイルム式の一眼レフを携行した.一度旅行するとアルバムがすぐ満杯になり、DPEの費用も数万円かかってしまう。2001年にコダックの200Mのデジカメを購入し爾後、すべての旅行はデジカメを携行し、ピクチャーファイルに収めている.現在使用しているデジカメはニコンのD70,COOLPIX5700,COOLOIX2000,FUJIのFAINPIX4500である。最も使用頻度が高く信頼性のあるのがCOOLPIX5700とCOOLPIX2000である。画素数は5700が600M。2000が200Mで17インチのモニターで鑑賞するのには充分である。私の持論は「旅は計画した時に30%、空港に着いたときに10%終っていると思う。旅はその最中にも食事や景色、人の情け等、素晴らしいものがあるが、それは40%、そして終ってから、何年も楽しめる。それが20%だと思っている。」旅は温泉に行ったり、ツアーに参加するだけのもにではない。先の大戦で焦土と化した東京にも尋ねるに値する神社仏閣、建築物が沢山残っている、3年ほど前、川越を尋ねてみたが喜多院をはじめ、春日の局が実際に江戸城で使っていた化粧の間が移築されていた。昨年の秋には甲府と塩山をへいき「風林火山」の古跡を尋ねた。東大前の菊坂や上野の東照宮などもおもしろスポットである。