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去る3/7に行ってきた、
『ブルターニュの光と風展 ~画家が憧れたフランスの異郷』 豊橋市美術博物館にて開催。 前記事 『ブルターニュの光と風展 ~画家が憧れたフランスの異郷 』前編。 | TEA&GARDEN ちょっとひとりごと - 楽天ブログ (rakuten.co.jp) とっくに終了しちゃってるし、 半年も続き書くの放置してたけど (そーゆーのたくさんある。苦笑。)、 今日は後編を。 ^ ^; Ⅱ ブルターニュに集う画家たち −印象派からナビ派へ ブルターニュの土着的な習俗や自然は、 画家たちに格好の題材 を提供しましたが、 とりわけ大きな魅力である 果てしない海と 空の広がりは、 持ち運び可能な画材を携えて各地を旅した 風景画家たちの心を捉えるようになります。 港町で育ち、 海を 愛したウジェーヌ・ブーダンが 素早く的確に描きとめた空の様子は、 印象派に先駆けた自然描写となりました。 ポスト印象派のポール・ゴーギャンは、 「原始的なもの」への 憧れを異邦に求めて 最終的にはタヒチまで渡りますが、 その前段階として、 フランス国内の異邦と言えるブルターニュへ赴き、 1886年には小村ポン゠タヴァンに辿り着きます。 同地に滞在 していたエミール・ベルナールや ポール・セリュジエらとの出会い は、 太く明確な輪郭線と平坦な色面構成を特徴とする 「クロワゾニスム」を作り上げ、 彼ら「ポン゠タヴァン派」の誕生によって、 ブルターニュは近代絵画史上に その名を刻むことになるのです。 さらに、 ゴーギャンの教えを セリュジエがパリに持ち帰ったことは、 ピエール・ボナールやモーリス・ドニらによる 「ナビ派」誕生へ とつながり、 彼らは心象的なイメージを重んじ、 色面と線で大胆に表現する手法を さらに展開することで、 印象派に代わる新たな 表現世界を作り上げていきました。 ポール・セリュジェ 『さよなら、ゴーギャン』 セリュジエはポン゠タヴァンで ゴーギャンの指南を受け、 それをきっかけに 学友たちと「ナビ派」を結成。 そのセリュジエと ゴーギャンの別れを描いた作品。 ちなみにこの作品は、 この17年ほど前に、 ゴーギャン自身が描いた作品、 『こんにちは、ゴーギャンさん』を踏まえた アンサーソングである。 モーリス・ドニ 『フォルグェットのパルドン祭』 モーリス・ドニは セリュジエらとともに、 「ナビ派」を結成。 本作は、 ブルターニュ地方の伝統的な祭り、 「パルドン祭」を描いたもの。 ミサの中で、 聖堂内に置かれた聖母子像に 人々が触れたり、 口づけをしている。 ポール・ゴーギャン 『2人の音楽家』 モネの絵も楽しみにしていたけど、 ゴーギャンの絵も来るって聞いてて、 そっちも楽しみにしてたのに、 こんなとは・・・ 昨秋の静岡展には もう少し 「らしい」のがきてたみたい。 やっぱ 静岡に行くべきだった。(泣) T_T エミール・ベルナール 『リンゴの採り入れ』 女性の表情がいいわね、これ。 りんごが豊作なのか、 すごく満足げ。 ^ ^ Ⅲ 新たな眼差し ― 多様な表現の探求 ゴーギャンが去った後の ブルターニュで制作に励んだ画家たちは、 パリの美術動向と歩を合わせるかたちで 様々な絵画表現を試みました。 1870年代に誕生した印象派、 ついで1880年代に登場した 新印象派の様式を特徴付ける明るい色彩と筆触は、 ポン゠タヴァン派の画家たちにおいても継承され、 マキシム・モーフラや フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドーらによる 風景画の中で、 さらなる展開を見せました。 1880年代に民営化 されたサロンでは、 旧来のアカデミックな表現を脱した 新たな表現の可能性が模索されますが、 シャルル・コッテやリュシアン・シモンに代表される 世紀末に台頭した「バンド・ノワール(黒い一団)」と呼ばれる一派は、 ブルターニュを拠点とし、 ギュスターヴ・クールベやオランダ絵画からの影響 の下、 暗澹たる風景を描きました。 20世紀に入ると、 フォーヴィスムやキュビスムなど、 さらに前衛的な絵画表現が展開されますが、 こうした動向は ブルターニュの画家にも無縁ではなく、 民族衣装姿の女性など、 ブルターニュの典型的なイメージが 新たな様式で繰り返し描かれ続けたのです アンリ・ジャン・ギヨーム・マルタン 『ブルターニュの海』 あれぇ・・・ マルタンじゃーん。 ゜o゜ 知らない画家ばかりの展覧会で、 知ってる画家に出会って ちょっと嬉しかったり。(苦笑) フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドー 『藁ぶき屋根の家のある風景』 この赤い空は美しく印象的。 フォトスポットになっていた。 ^ ^ アンドレ・ドーシェ 『ラニュロンの松の木』 リュシアン・シモン 『じゃがいもの収穫』 フェルナン・ル・グ―=ジェラール 『カンペールのテール=オ=デュック広場』 この作品は、 ブルターニュを主題とする コレクションの拡充を目指す、 カンペール美術館からの依頼で描かれたのだという。 ピエール・ド・ブレ 『ブルターニュの女性』 背景の港の風景と 民族衣装に身を包む女性の組み合わせは、 ブルターニュの伝統と理想像を 表しているようにも思われる。 この展覧会、 この豊橋のすぐ後、 広島県立美術館へと巡回。 その後の情報はないので、 コレで巡回終了なのかな ? 知らない画家の作品ばかりだったけれども、 ブルターニュの風土を絵画から感じる、 なかなか良い展覧会だったわ。 ・・・豊橋、 モネが来てないのだけは残念だったけど。 ^ ^; お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 11, 2024 12:38:30 AM
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