|
カテゴリ:園芸
中日春秋 (書写) 小春空パンダ外交小難し 中国にとってパンダは大使でもある。いわゆるパンダ外交は194 1年、国民政府を率いた蔣介石の妻、宋美鈴らが米国に贈ったのが 嚆矢という▼大陸を戦場とする日中戦争のころで既に南京は陥落。 パンダ贈呈は「日本軍との戦いを支援してください」と米国に訴え る狙いだった▼ 田中角栄内閣による 72年の日中国交正常化でカン カンとランランがやって来るなど、日中友好のシンボルになった動 物も昔は「抗日」の象徴だったらしい。家永真幸氏の著書『中国パ ンダ外交史』に教わった▼今の米中対立を象徴する話らしい。米首 都ワシントンの国立動物園のパンダ3頭が中国へ帰途についた。貸 与期限切れのため。現時点で新たに迎え入れる予定はないという▼ 米中国交回復に至るニクソン大統領の訪中を機に72年に贈られて以 来、首都の動物園で愛されてきたパンダ。姿が消え市民も寂しがっ ているようだ。米国の他の動物園のパンダも来年には全て返還され る見通し。米国では見られなくなるのか▼戦後、日本の動物園関係 者は田中内閣以前にも幾度もパンダ譲渡を中国側に働きかけたが、 先方が敵対する台湾と親しいとみなされた佐藤栄作内閣時代には「 佐藤政権下ではだめ」と拒まれたこともあったという。与えぬのも またパンダ外交であろうが、ことは覇権を争う米中の話。愛らしい 大使がいなくては世界も不安になる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.11.11 06:09:07
コメント(0) | コメントを書く |