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カテゴリ:園芸
中日春秋 (書写) 税滞納常習者なり冬に入る 岸田文雄首相が率いる自民党の派閥・宏池会の初代領袖は大蔵省 (現財務省)出身で後に首相となる池田勇人氏。高弟といえるのが 大平正芳氏で、大蔵省で部下として仕え、追って政界に転じ首相に なった▼大平氏は戦前の官僚時代、仙台税務監督局(現国税局)の 間税部長として「どぶろく退治」に立ち会った。酒密造は東北で盛 ん。酒税確保のため放置できず、摘発は仙台での重大任務だった▼ 貧しい農家に正規の酒は高く、田舎で酒屋も遠い。簡単に造れるど ぶろくは満腹感をもたらす。ばれると働き盛りに代わり老人を「犯 人」にする農家も。大平氏は当局側ながら内心、断罪する気になれ ず「割り切れない、やりばのない気持ちに沈んだ」と書き残した▼ 徴税という仕事の重さをこの人は理解していたのだろうか。税理士 資格も持つ神田憲次財務副大臣が辞任した。既に衆院議員だった10 年前から、代表取締役を務める会社保有の土地・建物の固定資産税 滞納を繰り返し、当局の最終手段たる差し押さえを4回受けていた 。副大臣拝命に本人は躊躇を覚えなかったのか▼大平氏の著作によ ると、どぶろく退治も抱える仙台の間税部長の人選は難題。大平氏 を推したのは役所の上司の池田氏だったと後に知ったという。容易 でないポストを任せたのも期待の部下だったからだろう▼現首相は なぜ神田氏を副大臣にしたのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.11.14 05:47:05
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