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カテゴリ:園芸
中日春秋 (書写) アマメハギ鬼が知らせる明日立春 奥能登の能登町の一部集落では節分の夜、伝統の「アマメハギ」 を行う▼子どもが鬼に扮し模造の包丁を手に家々を回って「アマメ を作っている者はいないか」などと叫ぶ。「アマメ」はいろり端で 長く火にあたるとできるあざ状の痕。それを剥ぐという意味の行事 で冬の怠惰を戒める▼近くの輪島では1月に行う所も。これらは秋 田・男鹿で大みそかにあるナマハゲに似るが、その語源も同様の痕 を指す「ナモミ」を剥ぐことという。能登町で節分に行うことには 農家に「明日は立春。そろそろ仕事が始まる季節です」と知らしめ る意味もある▼今日が節分。能登町の集落の公民館に聞くと、アメ メハギは地震の影響で中止という。やむを得まい▼今春の能登半島 の戸外での仕事は容易ではなさそうで田んぼのあぜも、田んぼに行 く道も、田んぼを潤す水路やため池も損傷した。津波や地盤隆起で 漁港や船も傷んだ。でも一昨日、能登の中心地・七尾で卸売市場の 競りが再開され、ブリなどの鮮魚やタマネギなどの青果が取引され た。営みが徐々に戻ることを示す光明と思える▼風が冷たい季節の 変わり目。日照時間は暮れの冬至以降だんだん長くなっているのに 厳しい寒さが立春ごろまで続くのは、光が増えても地球の大気は急 に暖まらないからとお天気博士倉嶋厚さんの随筆に教わった。少し 光差す能登も一歩ずつ―と信じたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.02.03 05:05:07
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