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カテゴリ:園芸
中日春秋 (書写) オーロラの脅威忘れて夏きざす 「オーロラに向かい口笛を吹くと、オーロラが空から降りてきて さらわれる」。オーロラがよく出る北極圏には古くから、子にそう 注意する住民がいるという▼伝承によると、天界で精霊たちがセイ ウチの頭蓋骨を蹴って遊ぶ姿が地上の人間にほオーロラに見える。 ヒューヒューなどと聞こえる音は精霊が駆ける音で、外に 1人でい る時に口笛で返事をしたらオーロラの光が近づいてくるらしい。自 然への畏怖を感じさせる子への言いつけである(赤祖父俊一『オー ロラ その謎と魅力』)▼音まで聞こえたかは知らぬが、日本など 普段は現れない世界の低緯度地域でオーロラが観測された。太陽の 表面で大規模な爆発現象「太陽フレア」が起き地球の磁場が乱れた せいらしい▼天体ショーは美しくとも、磁場の乱れで数日、人工衛 星や衛星利用測位システム(GPS)に障害が出る恐れがある点は 心配▼今回は大丈夫でも太陽フレアはまた起こる。最悪、携帯電話 は使えず、レーダーに支障が出て飛行機は飛ばず、電力関連装置の 誤作動で広く停電する恐れもあるという。宇宙を開発し高度に文明 化したゆえ口笛を吹かずとも災いを招くらしい▼昔、欧米の低緯度 地域にオーロラが出ると民は世界の終わりだと驚き、教会は祈る人 々であふれた。精霊が存在するかはともかく天は時に、人間は万能 にあらずと警告するのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.14 05:39:44
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