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最新情報 前立腺がんの診断と治療

最新情報 前立腺がんの診断と治療

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2024年02月18日
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カテゴリ:前立腺がん


​​ ◆◆ 患者さんの相談を受けました ◆◆

 

前立腺がんの情報発信をしている関係で、

ときどき
患者さんの個人的相談を受けることがあります。

先週も、福岡のZさんと東京のTさん、お二人とお会いしました。

福岡でお会いしたZさんは、初めてお会いした方でした。

東京でお会いしたTさんは、実は4年前に相談を受けた方です。

Tさんに関しては、このブログでも、紹介したことがあります。

『東京で患者さんのTさんとお会いしました。その1』

https://plaza.rakuten.co.jp/tennisoyabaka/diary/201907010000/ 

​​『東京でTさんとお会いしました。その2』

https://plaza.rakuten.co.jp/tennisoyabaka/diary/201907150000/

Tさんは、50代の方で、40代後半に転移性前立腺がんと診断され、
今後の治療法についてのご相談を前回
4年前に、
受けました。

診断時PSA240と急上昇していました。

生検を行いグリソンスコア4+59

画像診断で、転移性前立腺がんの診断でした。

去勢術を開始し、半年で軽度PSA上昇し、
当時、去勢術に加えて、ザイティガ+プレドニンを併用しています。

​​転移性前立腺がんの5年生存率は、約6510年生存率は45ぐらい
でしょうか。
​​

Tさんの再度のご相談ということで、先週お会いしました。

治療開始から、すでに5

転移性前立腺がんで、そして転移性去勢抵抗性前立腺がんで
ザイティガ治療開始時から約
4ほどになります。

PSA240の高値でみつかった40歳代の転移性前立腺がんで、
グリソンスコア
45の悪性度の高いものでした。

予後(生存期間)は、はっきり言って、厳しいといわざるをえません。

診断治療から約5年の時点での相談ですから、

かなり悪化した状態での治療の相談と、覚悟してお会いしました。

つまり、てっきり、

ザイティガ治療も効果がすでに無くなっていて、
今後の相談と思ったのです


悪性度の高い転移性前立腺がん、
転移性去勢抵抗性前立腺がんの治療は、簡単ではありません。

根治治療もまだない状況です。


Tさんと、私Uromasterが投宿しているホテルでお会いしました。
お会いしてびっくりしました。


4年前と変わりがないしっかりした足取りで、来られました。

話を聞いてみると、

あれから、去勢術とザイティガ+プレドニンを今も継続していて、
再発の徴候ははないとのこと。

画像検査でも、明らかな異常は見つかっていません。

PSA20241月の時点で、

0.003未満と測定限界値以下と完全に低下しています。

ザイティガ+プレドニンの追加治療継続で、
4年間再発なく、

最初の治療から5年間経過していますが、
Uromasterにとって、実は予想外の良い知らせでした。

Tさんの前立腺がんとザイティガ+プレドニン治療の相性が
抜群に良かったと思います。

このように長期間効果が持続するのは、

言い方はわるいですが、かなりの幸運だと思います。

最初の去勢術開始後半年でPSAが軽度上昇した時点で、

転移性去勢抵抗性前立腺がんといってもいい状態でした。

去勢術治療開始後短期間(半年)でのPSA上昇は、

良好な予後(生存期間)は、期待できない状況です。

Tさんの場合、当時の治療選択肢として

ザイティガ+プレドニン以外に、

イクスタンジ、

ドセタキセルの化学療法、

転移性去勢感受性前立腺がんと判断すれば、アーリーダも選択肢に入るでしょう。​

この中で、ザイティガ+プレドニンを選択して、

このような5年もの良好な結果が得られるとは、

たぶん誰も、予想できないでしょう。

Uromasterとしては、
よくて、2~
3年でザイティガの効果がなくなるのではと、
当時は考えていました。

Tさんにも、
今後、悪化すれば、ドセタキセルの化学療法などを早急に考慮すべきことを
お話したと思います。


今回の相談は、

1.FoundationOne® CDx  がんゲノムプロファイル検査を

今すべきかどうか。

2.ザイティガを休薬、もしくは減量できないか。

3.今後の見通しを知りたい。

以上の3点でした。

Uromasterのわかる範囲で、お答えしました。

詳細は、まぐまぐで紹介しています。

興味がある方は、のぞいてみてください。

2024/02/18 ステージ4のTさんにお会いしました。お元気な姿にびっくりしました

https://mypage.mag2.com/ui/view/magazine/164205494?share=1


2019
年当時でも、様々な治療選択肢がある中で、

ザイティガ+プレドニン治療を選択し、
現時点までほぼ完全に、前立腺がんを制御できています。


前述したように、
転移性前立腺がんの
5年生存率は65%、
10年生存率は45%と、厳しい統計結果があります


去勢術開始後早期に、PSA再上昇する場合は、

予後(生存期間)は、あまり期待できないというのが、昨今の解析結果です。

しかし、この解析結果は、あくまでも統計上の全体としての結果です。


T
さんのように、

ザイティガ+プレドニン治療をたまたま選択し、

ほぼ完全に長期間制御できるということは、

当時想像できませんでした。


ザイティガ+プレドニンではなく、

イクスタンジ、タキソテールの化学療法、

転移性去勢感受性前立腺がんとして、アーリーダも使えたかもしれません。


Tさんの前立腺がんとザイティガ治療が、
たまたま、

うまくマッチしたとしか、考えられません。

他の治療の効果に関しては、使っていないので、実際わかりません。


様々な臨床試験、臨床解析がなされています。

平均点の高い治療が求められている現状です。

プレシジョンメディシン、個別化医療の解析が不十分な現状です。


近い将来、
Tさんからの、再度のいい報告を期待しています。

大変勉強になりました。

Tさん、相談してくれて、ありがとうございました。


 


 





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最終更新日  2024年02月18日 21時08分26秒
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