カテゴリ:ジョニーは言った。
=良く出来た、おもちゃの様に=
松島さんは深いため息をついた。 そして、 「解った。それじゃあ、涼子ちゃんの護衛の数を揃えよう。 連中も何十人で押しかければ、さすがにやばいことは出来ないだろ。 何してる高梨、さっさと招集かけろ!。」 と高梨に命じた。 高梨は素早く 「はい。」 と言って携帯を取り出した。 涼子は 「高梨くん、待って。私、1人で行くつもり。」 と言った。 松島さんは 「はっ?。」 と驚いた。 詩織と高梨と長老の視線も、涼子に集まった。 涼子は 「今にも死にそうな人の所に、大勢で押しかけたら迷惑だし、礼儀に欠ける。それに私がびびってるから、大勢で押しかけたと思われるのは嫌。」 と言った。 涼子の発言に、松島さんは失笑した。 詩織は 「そこ、笑わない。」 と松島さんに言った。 松島さんは 「だって・・・あんな連中に対して礼儀って。襲って来た連中だぜ。」 と言いながら失笑を続けた。 詩織が松島さんのおでこを「パチン」と叩くと、よく出来たおもちゃの様に、松島さんの失笑が止まった。 詩織は 「あの人たちは、すでに権力の座から滑り落ちた人たちよ。人を殺して平然としていられる状態じゃないはず。」 と分析した。松島さんは 「言っただろ! 夜、奴らを俺を殺す気で襲って来たって。奴らは今でも平然と人を殺すさ。」 と言った。 詩織は 「あんたは、ケダモノでしょう。ケダモノと人を殺すのとは訳が違う。」 と言った。 松島さんは 「この女、人をケダモノ扱いしやがって!。」 と言った。 詩織は松島さんを無視して 「権力の座から滑り落ちた、いわば敗軍の将だからこそ、礼儀を尽くすべきでしょう。私は涼子ちゃんの考え、嫌いじゃない。」 と言って、涼子・高梨・長老の順に視線を送った。 長老は詩織の視線に答えて 「いいんじゃない。」 と言った。 詩織は 「それで、いつ行くの?。」 と涼子に聞いた。涼子は 「出来るだけ早くがいい・・・今すぐにでも。」 と言った。 つづく 良かったら押してね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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