ジョニーは言った。89
=楽しい朝食♪= 無視されふて腐れた松島さんは、キッチンに向かい、冷蔵庫な中の食べ物を漁った。 松島さんは「ハムしかねえ。」 と言った。 そして、そのハムをナイフで手際よく切ると、フライパンで焼いた。船の中にハムの焼けた香ばしい匂いが立ち込めた。すると、リビングにいた4人の視線が一斉にキッチンに向かった。 詩織は「私達のもある?。」 と聞いた。 松島さんは「どうだろ?お前の態度しだいだな。無視してすいませんでした。と謝れば無い事も無い。これは連帯責任だ。お前が謝らない限り、こいつらのも無い。」 と詩織に言った。 プライドが空高くにある詩織さんが、普段ケダモノと罵ってる松島さんに、そう簡単に謝るはずは無かった。詩織は「そんなやり方気に入らない・・・。」 と呟いた。 ハムはその香ばしさから、上質な物である事は涼子にすら解った。 松島さんは4人を前に、テーブルで、香ばしく焼けたハムを美味しそうに食べ始めた。松島さんは「熱くて美味しい内に謝ったほうがいいぜ。」 と言った。 涼子が詩織を見ると、あの誇り高い詩織が、物欲しそうにハムを眺めていた。「こんな詩織さん見たくなかった。」と涼子は思った。 そして、誇り高いはずの詩織は「無視して、すいませんでした。ハム、食べさせてください。」 と頭を下げた。「ウワ!。」と涼子は心の中で叫んだ。 松島さんは勝ち誇った至福の表情を浮かべた。そして「そんなに食べたいなら、食べさせてやるよ。」 と言った。 そして、5人で焼きたての香ばしいハムを、召し上がった。 焼きたで香ばしい香りの、ハムのステーキ♪街のレストランで食べる普通のステーキなんかより、格段に美味しかった。 その証拠に、五人の表情は笑顔に満ちていた。 最初に食べ終わったのは詩織だった。詩織は「美味しかった。」 と言った。 そして、詩織はふと立ち上がったと思うと、松島さんの頭部にハイキックを直撃させ「人を食べ物で釣ろうなど、卑怯者!。」 と松島さんを罵った。 松島さんの表情から、至福の表情はあっという間に消えた。 ほんの20分にも満たない時間の出来事だった。 つづく