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テーマ:大河ドラマ『篤姫』(422)
カテゴリ:篤姫
■孝明天皇って今上天皇から見ると1代(昭和)、2代(大正)、3代(明治)、4代前、つまり曾祖父の親なんですね。そう考えると幕末ってそんなに遠い昔ではないという気になります。お祖父さんのお祖父さんがねって、その昔お祖母さんか誰かから聞いたことだってあったような気がします。
■たった4代前なのに、ずいぶんと世の中は変化したわけですね。明治天皇になってそれまでと変わったことを挙げなさいなんていう問題が出たら、100個くらいは思いつくのではないでしょうか。元号は一世一代になり、男の人は髷を下ろし、着物から洋装へ、江戸は東京となり、そこには皇居がおかれ、そしてそこにあった大奥という場所がなくなるわけです。 ■この天皇がもう少し長生きしていたら、明治維新への流れももう少し緩やかに進行していったのかもしれません。それゆえ、あのタイミングで崩御されたことについて、様々な憶測がいまだに流れているわけですが、もしも彼が生きていたとしたら、家茂亡き後、和宮が江戸に残る決心を固めていたかどうかはわかりません。 ■家定と家茂という将軍像をとても魅力的に描いたことで、それぞれの夫に対する妻の愛という共通点を強調し、このドラマでは天璋院と和宮を同志のように見せてくれるわけです。しかし彼女たちにとって、徳川幕府を守るという命題はこの時点で具体的にどういうものであるかイメージしづらかったのではないでしょうか。後継者は公方様の言いつけとは異なり、あの胡散臭い慶喜公になってしまったのですから。 ■終始大奥目線で語られるドラマとは言い、この一橋慶喜の描き方はふたりの先代とはうってかわってダークでダーティです。平幹二郎の息子はその薄暗いイメージにピッタリですが大奥の水戸嫌いをそこまでドラマに反映させなくてもという気がしないでもありません。(その名誉回復のために)同時期にリピート放送されるべきだったのは、この「篤姫」本体ではなく、もっくん主演の「徳川慶喜」だったのかもしれませんね。 ■もうひとりの主役である帯刀くんの方は、髷を下ろして若返ったように見えます。そういえばこの時期、土方歳三も洋装になって他の隊士にズボンの前ボタンについて説明していたりしました。できちゃったんですね子供。こういうのなんて言うんですかね、できちゃった重婚?維新の強者の秘密会議の中で赤ん坊をあやす小松帯刀という描き方はこのソフト大河独特だと思います。 ■今後の見どころは天璋院と和宮がいかに協力して大奥を守っていくかというところですかね。西郷や大久保のことが40回を過ぎてもよくわからないままであるのに対し、幾島とか滝山とか重野とか本寿院様とか、今まで名前も知らなかった女性たちのことがよくわかる大河ドラマでした。今ふと思ったんですが、現在の皇室ではあのおふたりはこのドラマをご覧になっているのでしょうか。ならばどんな感想を持っていられるのか、ちょっとお聞きしてみたい気もします。以上「嫁の決心」の感想でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/10/26 10:09:15 PM
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