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トカトントン 2.1

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2010/04/10
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10. 小学館
11. ムーンライト銀河

■サブカル魂なんていう言葉があるかどうかわからないが、そんな冷めた情熱みたいなマニア心をくすぐらせたら、このバンドの右に出るものは少ないのではないか。

■前作ハイファイ新書にも感じた何か熱いものとの距離の置き方がとても上手だと思う。伝えたいことなんてなんにもないくせに、このバンドでなくてはできない音楽を鳴らすことに彼らは夢中だ。

■これまではベースの真部氏の作りだす楽曲が主体だったのだが、この新作ではメンバー全員が歌詞にも作曲にも関わり、特にギターの永井氏の書いた曲が増量気味。

■ギター、ベース、ドラムスのアンサンブルは前2作に引けを取らない骨密度で、インスト部分だけ延々と続けてくれたなら宇宙の果てまで連れて行ってもらえるかのようなマッハなGを感じさせてくれる。

■しかしそんなスーパーな演奏に、あの歌詞世界、あのやくしまるボイスが絡まることですごく身近で下世話ないつもの通勤風景ないし通学風景の脳内背景音楽に一変してしまうところがこのバンドの特徴であり魅力なのではないかと思う。

■どの曲も余韻を残さずさっと終わる。まるで歌い出した動機があと3分を埋めることであるかのように。韻を踏む言葉遊びは生きるための指針とは一線を画し、なんとなく言い当てられたと苦笑する範囲のものに限定される。今回一番気に入ったフレーズは「占い師なんて知らないし」(M7)だった。

■唯一その路線を逸脱するのが終曲「ムーンライト銀河」。ギミユアハンズ、ギミユアハンズと繰り返されるフレーズはデビッド・ボウイの「ロックンロールの自殺者」を想わせる。そしてラスト数十秒のドラムソロにはこの次のアルバムの予感めいたものを感じてしまう。

■バーモンドキッスで世界征服をやめたと宣言したくせに、なくなってしまった地球で一番気がかりなことはスピリッツがもう読めないことだと感じる気分。こういう感覚に共感してしまうこと自体、彼らの思うつぼと知りつつ、それを叱っていきりたつ立場には絶対いないという自覚がこのバンドの愛好者やわたしの心にはたしかにある。





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Last updated  2010/04/10 11:47:57 PM
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Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829@ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe@ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…
Mr.Zoku@ Re:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) 今年出た[Deluxe Edition]は聴かれました…

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