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カテゴリ:音楽
01.無題
02.さよならアメリカ 03.東京レレレのレ 04.目玉のおやじ 05.温泉 06.魔法のじゅうたん 07.シャツを洗えば 08.コンバット・ダンス 09.FIRE 10.犬とベイビー 11.石、転がっといたらええやん 12.麦茶 ■アルバムって言葉が似合う。できればアナログ盤でLPサイズのこのジャケットを持って歩きたい。無題から魔法のじゅうたんまでがA面、シャツを洗えばから麦茶までがB面。41分って長さも郷愁を誘う。全部の曲のサビが覚えやすくて、曲の終わりの方では次の曲のイントロがもう頭の中で鳴っててさ。 ■レレレのレ(M3)もあれば、ゲゲゲのゲ(M4)もある。これにラララのラも加われば、昭和な風俗の網羅さえ果たせたのかもしれないが、歌詞に薫る風景の肌触りは懐かしさとか心地良さとか子供の頃の夏休みの気分に近い。 ■「温泉」とか「麦茶」には先人の「カレーライス」とか「旅の宿」のような人肌を感じる。日常でつぶやく言葉がディジタルに染まってしまった今の世で鼻歌交じりにあーあ、あっちちのちぃと歌えることの幸せみたいなものを感じる。 ■すごく奥田民生化しているように聞こえる。作為はあまり感じられず、気持ちの良い瞬間を歌にするような感覚。どうでもいいような歌詞に見えて、何度も聞いていくうちにそれが全てであるかのようなラブソングにも見えてくる騙し絵。 ■B面終盤のM10,M11が好きだ。一見してロックンローラーには見えない彼がどうしようもないって3回繰り返すフレーズは誰が何と言ったってかっこいいし、関西弁で解釈されたライク・ア・ローリングストーンも麦茶が出るまで終わらない。 ■佐野元春のソングライターズで見た岸田繁はすごくか弱い文学青年のように見えた。長髪でもなく髭もなく饒舌でもなく悪態もつかない。色んなものを削ぎ落としてひどく無防備になった時、その人がどんな歌で人の心に沁み入っていこうとするのか。そんな問いに対する答がこのアルバムにはあるんだと思う。 PS ■初回特典はDVD。その一部がスペシャルコンテンツになっていてランダムに彼らの過去のPVが再生される。わたしの最初の3曲は「赤い電車」→「さよならストレンジャー」→「ワールドエンドスーパーノヴァ」だった。うーん、くるりって深い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/09/14 09:09:17 PM
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