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テーマ:大河ドラマ『龍馬伝』(491)
カテゴリ:龍馬伝
■この龍馬伝、個人的には浜辺のシーンに弱い。ベストスリーの一番手は吉田松陰が龍馬たちに外の世界を知ることの大事さを説くシーン。これは生瀬の熱演のせいでかなり印象的。続いて父児玉清が亡くなる前に家族で夢を語り合うシーン。アメリカに行って中国に行ってイギリスに行って砂浜を走り回る龍馬にお前はそんなことを考えていたのかとつぶやく児玉清が良かった。そして今回の高杉と龍馬の海を見つめるふたりの背中。晴れた日なら遠くドルフィンのレストランが見えたかどうかは知らないが、ソウルメイトとの最後の場所に相応しいのはやはり広くて大きい青い海。
■おそらく龍馬が死んでもこんなに感傷的な気分になることはないだろう。それだけこのドラマでの伊勢谷君演じる高杉晋作はかっこよく魅力的だった。奇兵隊の百姓たちが産みたて卵を持ってくる。禁を破って自宅へ押し掛け一緒に花見をとりおこなう。医者は桜を見せてあげたいと言った。でも彼の見たいのは新しい日本の方だ。このセリフはなかなか巧いと思った。 ■海援隊の旗揚げ。漢字三文字なのになぜそれを縦書きではなく横書きにしたのか。たとえばそれを半紙に書いた場合、右から書いたら最初に書いた字の墨が擦れることはなかったのか。この横書きで右の文字から書くという習慣はかなり長く続くわけだが、最初に書いた人は左利きだったのではないかなんて推理してしまう。 ■海援隊のフラッグは白地に二本の赤い線。色彩的には日の丸と同じで、デザイン的にはオーストリアの国旗に近い。弥太郎はその後、これを日本郵船の社章とし、現在のソフトバンクのロゴも基本的には色違いのこれだ。孫会長が龍馬ファンなのか弥太郎ファンなのかは知らないが、武田鉄也ファンというわけではないと思う。 ■今回もまた後藤象二郎がふてぶてしい。長崎奉行の強面に一歩も臆せず、幕府側の龍馬とお龍への追及を阻む。石橋凌の指を噛むなんて世が世なら切腹ものだと思うが、虎の威を借る青木君ならばなんでもありなのである。 ■いよいよ慶応三年に入り、Xデイまであと7カ月。龍馬は来年この桜を見ることができないことをまだ知らない。この龍馬伝ではいったい誰がその暗殺を果たすことになるのか。キャストは決まって撮影も行われているのだろうが、まだそれは明かされてはいない。NHKではおそらく、かん口令がひかれているのだと思う。メールでいいからわたしにだけ知らせてくださいって冗談は今はきっと通じない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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