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カテゴリ:真田丸
■前回の姉に続いて今回は祖母と幼なじみを奪回せよという指令が父昌幸から信繁に出された。人質を奪い返すという任務がそんなに珍しい仕事のように見えないのは、当時の勢力争いにこの人質制度というものがなくてはならないものだったからだろう。
■兄よりもその臨機応変さについては一目置かれていたはずの彼だが、またしても彼女たちを奪い返すという課題は果たされなかった。あともう三回くらい場数を踏まないと履歴書の特技欄に人質救出と書けるようにはならないだろう。 ■見破られてしまうのではないかというサスペンスは歴代名作映画に数多く存在するが、中でも「大脱走」でドイツ人になりすましたビッグXが最後の検問でつい母国語を喋ってしまうシーンは有名。今回のどっち側の人間ですか作戦は見破られ方を含めこの脚本家お得意の筆の運びだった。 ■木曽義昌の大声芝居に笑う。彼にしてみれば本当は草笛光子の方を先に人質から解放したかったのだろうが、彼女からああ言われれば断ることなんかできない。実際彼がいなければ滝川一益もかの清須会議に間に合ったかもしれず、信繁君も次の調略作戦を実行できなかったかもしれず、戦国時代の助演男優賞級の働きをあの元小便小僧がしたと言っても過言ではないのだ。 ■祖母の代わりについでに解放されてしまったやかましくて鬱陶しい娘の方はいついかなる時も常に現代語で現代娘のようにあっけらかんと振る舞う。ツイッターでもあれば人質生活を毎日のように更新していたタイプだと思う。彼氏(と思っている人)からもらった簪の写真なんかアップして小諸城なう、なんて書いていたに違いない。 ■ちょっと迫田君がかわいそうだと思うのはその背中に草笛光子も長澤まさみも乗ろうとしてくれないところ。特に嫌な匂いがしていたわけではないとは思うが、なぜ彼におぶさってもらおうとはしないのか。イケメンの尺度が現代のそれとあの時代とは違ったということか。 ■上杉景勝(遠藤憲一)と真田昌幸(草刈正雄)の対面シーンに民王を思い出す。それぞれが息子や娘の入れ替わりではないとは思うが、草刈正雄が彼に見せる顔とその本心とは人ひとり入れ替わっているのと同じような違いがあるわけで。それを薄々気づいているくせに本心を見せない遠藤憲一もどうかと思う。 BGM うそ 中条きよし お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016/03/06 09:59:36 PM
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