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カテゴリ:ひよっこ
■すっかり昭和歌謡ドラマ化してきたきらいはあるが、もともとそういう作りは嫌いではない。ある一つの楽曲の歌詞が先か、曲が先か、リスナーに考えさせるように、このドラマでも、脚本が先か、取り上げた曲が先か、わからないくらいその選曲がストーリーにリンクしている。おそらく作者の東京編の発想は曲ありきではないかと私は思う。
■収録では伊藤沙莉は安部米店であの曲をほうき片手にフルコーラス熱唱していたのではないかと思うが、半世紀前になかにし礼が黛ジュンに書いた「愛されたくて♪愛したんじゃない♪」というフレーズは最強の片思い賛歌にも聞こえてくる。だってハレルヤなんだぜ。 ■昨日有村架純が菅野美穂に聞かせた三男の時子に対する熱い想いを補強するかのように今日、三男は自分の口で米子に対して時子への恋心をまっすぐに伝える。自分の想っている相手が自分以外の相手のことを想う気持ちを目の前で話すこと、それは聞いている側からすれば屈辱以外の何物でもないが、彼は彼女がそう感じるであろうこともふまえて、敢えてストレートを投げる。そしてそれを受け止める役目であるそこにはいないはずの時子もちゃんと店の外で(朝ドラ名物の)立ち聞きをしている。 ■そしてそんな歌謡ドラマになくてはならない存在と化してしまったヤスハル。もはや増田明美も含めて誰からも君付け、さん付けで呼ばれなくなった彼の名前はありがとうございヤスハル、こんばんヤスハルみたいに、まるで語尾の様でもある。そして彼は今では登場人物のリクエストにこたえる流しの役目を全うするしかない。こうなったら自分の前に空き缶でも置いて1曲100円くらいお金を取ったらどうだ。きっと三宅裕司も喜ぶと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017/08/26 06:29:35 PM
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