カテゴリ:読んだ本
内藤みか著『別れても、バカな人』を読みました。
この本は、著者自身が結婚し、子供もいる身で離婚し、また同じ男性と結婚する 顛末を淡々と描いています。 タイトルも軽めだし、表紙のイラストもコミカルだけど、中身は違います。 著者自身の夫婦の人間関係はもちろんのこと、嫁姑問題、著者の親子(実父との) 関係、夫の親子関係(夫とその両親)、著者とその息子、ドメスティック・バイ オレンス、…と内容がどっさりあるのです。 気軽に読み始めたら、内容が深刻なこと続きで、結構読むのが辛かったです。 読んでいて、胸が痛くなるような感じとでも言いましょうか。 結婚、離婚、同じ人との再婚、とこうくれば、大変な出来事であることは予想が ついても、詰まる所ハッピーエンドに至る、ドタバタ劇なのでは?と軽い気持ち で読み始めました。 でも、人間関係は何重にも複雑に問題がからみあっており、ドタバタしてはいて も、軽いどころの話ではなかったのでした。 読み終わって、不特定多数に向けて書かれた本を読んだというよりは、友達に打 ち明け話をされたような気分です。 そして、人の気持ちというのは、同じ体験をした人でないと、本当には分からな いと私は思っています。そうでないことは、「察する」想像することはできても、 限界があります。 だから、私は著者に心の中で「大変だったね。分かるわ」とは言えません。 「大変でしたね。お察しします」としか言えないのです。 そう言いたくなるほど、心にずっしりと響く何かがあった本です。 『別れても、バカな人』 幻冬舎文庫 著者: 内藤みか 出版社:幻冬舎 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 28, 2005 02:07:02 PM
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