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カテゴリ:夫
昨日、夫とドライブしている時、
私「そう言えば、子供の頃は、ボクシングの事を <拳闘> と、言ってたわ~」 夫「戦争中に英語の排斥運動で、そう言ったんだよ、 野球でも、ストライクは、<よーし!1本> だったよ。」 私「へ~~! じゃあ、 アウトは?」 夫 「ダメ」 私「きゃはは…おもしろい~~」 夫は、戦時中の中学生である。 夫の家に、食べ物が無い時、お弁当を持たせてもらえなかった。 学校に行くと、お弁当の時間は運動場の片隅で、 お腹を空かせて、じっとしていたそうだ。 時々、農家の子供の上野くんは、自分のお弁当を分けてくれたそうだ。 私は、その少年にお礼が言いたい。 「ありがとうございました」 その後 毎日、軍事工場に学徒動員の徴用で、モーターを作っていたそうだ。 米軍の空襲がはじまって、 爆弾と焼夷弾が雨あられと降る中、 工場の配属将校が学徒を全員広場に集め、こう言った。 「現状では、私は、こうしたら助かるという方策は無い。 各自の信念で避難してくれ。幸運を祈る!」と。 まだ、寒い頃だったが、防火水槽に頭まで沈んで体を濡らした。 焼夷弾が、道路につきささったり、両側の家並みが、燃える中を、 上野君と2人で逃げたそうだ。 街中は、多くの死体がころがっていたのをたくさん見たそうだ。 自分の体に火がついて 田んぼのような水がある地面に飛び込んだとも言う。 ぶすぶすと燃えている鉄橋を渡っているとき、 すべって落ちそうになった夫を上野君が支えてくれて、 助かったそうだ。 「上野くんありがとうございました!」 中学2年で終戦。校舎が戦災で焼失したので、 3年生の時は、小学校を借りて、昼からの授業。 だから中学生の基本的な勉強がぜんぜん出来なかったそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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