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テーマ:海外のナース(81)
カテゴリ:海外のナース
最近うちの病棟、前ほど雰囲気がいい感じでは無いんですが
それでもやっぱりここで働くのが好きです。 職場運は、結構あると思う。 そんな最近のうちの職場、 男女を問わず喉頭がんの患者が多いです。 うちのベテランスタッフ曰く 「最近、術前化学療法とか放射線してからオペするから治りが…」 との事。 納得。 確かに、みんなものすごく治りが悪い。 傷がくっつかない。 昔まだそんな術前治療のなかった20年ほど前の患者で 今でも語り草なのが 術後、傷がくっつかないどころかパックリ口をあけて 物凄い巨大な膿瘍を形成した人がいたそうなんですが 時間はかかったものの、見事にふさがって そんな傷があった事も分からないほどにきれいになって退院したそうな。 最近うちにいる患者の数名は その人よりも治りが遅い、と。 それどころか、あまりにも傷が治らなくて 皮弁までした人がいるよ。 そこまで治らない傷って、どうかと思う。 そんな患者ほど、すごい物分りが良くて耐えてくれちゃって 見ているこっちの胸が痛くなります。 身長150センチ無いくらいのちっちゃな婆ちゃんなのに。 まあ、婆ちゃんつってもまだ62歳で若いんだけど。 で、そんな中でTotal laryngectomy(喉頭全摘?日本語分からん) が必要な患者の一人が 手術も化療も放治もしません、と言って近いうち退院する事に。 結構進んだがんで、こっから先は手術しないとなったら 後は緩和ケア突入、みたいな。 が、いろんな最近のイマイチなケース見てると 物凄くその選択が正解な気がしてくる。 この手術の後はご飯が食べれなく(あるいは食べづらく)なったり 声が出なくなったり(あるいは器具が必要になったり)と とにかく術後が大変な手術だから 老い先短い(つってもまだ77歳)&転移も進んでるとなれば そんな辛い思いしないで逝っちゃった方が楽かもな、と思う。 日本だったら、どうなのかなー。 やっぱ手術勧めるのかなー。 切れるがんではあるし。 こっち来て、患者がイヤと言ったらやらない、という ともすれば医療者の無責任とも取られかねない行為が ごく当然の患者の権利として成立しているのを見てから ちょっと医療の進め方&勧め方の見方が変わった気がする。 技術が進歩しても、それで病気の治りがほんとに良くなるのか そしてQOLが上がるのか、最近ちょっと疑問。 個人的には、とっとと緩和ケア突入して余生を可能な限り楽に過ごすのが 一番幸せで納得できる生き方だと思う。 自分が同じ手術が必要だったら 今の年齢でもしないかもなー。 看護師してると、裏表見えるのは楽しいけど良し悪しだわ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年07月14日 03時47分13秒
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