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カテゴリ:詩、散文 創作物語
真理子は、拓也に声をかけて
無事を確認してから 改めて自身の身体を確認してみた。 膝と足のくるぶしに少しだけ痛みがあつたが、その他は 何処も変化がなかつた。 少しだけ座席を寝かせたような状態でシートベルトをして ゆつたりとしていたのが、よかつたのだろうか? 真理子が降りようとしても、ドアーが潰されて開かない ぶつけて来た車が拓也の車と平行に並んでいた 通りすがりの中年の男が外から、こじ開けてくれた 路地から飛びして来た車の運転手は 50歳を過ぎているであろう 男性だ、おでこの所から少しだけ血が見えた 目と目が遇ったが、そのまま携帯で話をしている 真理子はその瞬間から 怒りがその男に感じた 無謀な運転で飛び出しぶつけておいて 其の相手を 心配する事もなく、何処かに電話をかけているその神経に 真理子は無事だが 拓也は顔をハンドルの上に載せるように して、唸り声を出している 救急車がサイレンをならして到着した。殆ど同じくらいに 警察車両も着いた 痛みを堪えた顔の拓也が救急車乗せられると、真理子は 何故か、身体全体に疲労感を覚えた 直にもう一台、救急車が来ると ぶつけて来た男は 乗り込んで行つてしまつた。 拓也の車は横から押されて道路の反対側のコンクリート で出来た、電柱に運転席側の前がはまり込むようにクシヤクシャな状態で止まっていた 車を見た瞬間、真理子の身体に悪寒が走った。 真理子の傍に結構年配の警察官が来て 真理子に尋ねてきた。 「同乗者ですか?」真理子が「はぃ」と 答えると 「ご関係は?」と聞いてきた 真理子は一瞬なんと答えれば良いのか うろたえたが 「友人」と答えるしかなかつた。 後部座席に飛ばさせれた、特注の度の入つた サングラスをかけてから 携帯に指を押し動かした。 車も人もめったに通ることもない 緩やかな下り坂の住宅街の道は 少しづつ日が落ち始めているようだつた。 著自然の狩人 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012年04月25日 17時59分10秒
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