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カテゴリ:詩、散文 創作物語
紫陽花の花がさいていた 名も知らぬ 緑の木々があつた。 羽が濡れてしまつて飛べなくなつて小さな 庭に降りた 雨がやんだけど、お腹が 空いていたし食べる物も無かった 綺麗な紫陽花の花を見たのは初めてだった 紫陽花の葉に停まったんだ、その時だ 鋭い爪のような物が身体に刺さったよ 痛みを感じる間も無く、キラキラと丸く輝く眼の 髯の生えた動物が その鋭い歯で 噛んだ 意識が遠のいて行くが解かった 其の瞬間に沢山の思い出が甦った。。。。 綺麗な鳥かごの中で暮らしていた頃を 部屋の中はいつも 優しい香りがしていた 水も小さな器に入つて喉が渇くことは 無かった 食べ物も別の器に切れる事無く あつたよ、だから空腹など感じなかつた ガラス窓の外に眼をやると 黒い鳥が 翼を広げて飛んで行くのを見た そう自分も翼を持っているんだから 外の世界を自由に飛びたいと思ったもんだ 時々 人間が手を差し出す時、其の指に止まったりして楽しんでいたから 鳥籠から人間の指に止まるとき 一度だけ 黒い鳥のように 外の世界を自由に飛んで見たいと 指に停まるふりをして外に出る事にしたよ 力一杯飛んだよ 気持ちが良かった。 空から下を見るのは楽しかった時のたつのも忘れた うん、飛んでる時に雨が降ってきた 羽が重くなって飛べなくなつて それでもつて お腹も空くし、何を食べて良いか解からずに 何時もは食べ物は 準備されていたからね 少しの間だけ、自由になつて解かったよ 飼われた鳥は 自由になつても 生きていけないんだ でもいいんだよ 願いがかなつたからね 広い外の世界を思い切り羽根を広げて 飛びたかった 其れが出来たから 雨に打たれた紫陽花の花の傍で死ねる事もね
著自然の狩人 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012年05月16日 23時43分36秒
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