民宿灯台 五浦岬公園 原発処理水 中国の狙い
農水相が、処理水を汚染水と言い間違えたり、中国が日本産海産物の全面禁輸に踏み切ったことを想定外と驚いてみせたり、したのを世間は批判している。農水相は危機管理意識が低いとか、老人ボケだとか言っている。私は逆だと思う。この農水相は老獪な政治家だ。原発汚染水を浄化装置で処理したものを処理水と言い換えることが、間違いであることは、明らかである。あるいは、処理水という言い方は適当でないと、この老人は国民に知らしめたいのだ。そのために、言い間違えましたと謝罪して、自分がわざと悪者になってみたのだ。何故なら、「処理水」は、放射性物質が基準値以上含まれているのだから、正確には「未完成の処理水」「不完全処理水」「一部処理水」「部分的処理水」というべきだろ。この老人は、とぼけた物言いで、この点を鋭くついている。ゴミなどの廃棄物を海洋投棄することは、国際法で禁止されている。これは、東電も日本政府も認めている。「処理水」は船に積み込んで、公海にはすてることは出来ないと政府も東電も広報している。ただし、国際法が適用される範囲は、公海である、日本の経済水域ならば良いと、勝手な解釈をしているのだ。だから、沿岸から1キロのところに放出(海洋投棄を放出といいかえている。)公海と経済水域はつながっているので、経済水域に捨てたものは、公海に流れいくことは誰にでも分かる。だから、沖合1キロに捨てるのも倫理的にはひかえるべきだろう。「放出」もダムの水の放出のイメージでごまかしだ。正しくは、「投棄」「廃棄」「処分」というべきだ。「処理水」の正式名称は「アルプス処理水」だ。これはもっと露骨な詐欺、ごまかし表現だ。処理施設にアルプスという名称を勝手につけているのだ。「アルプス処理水」でイメージするのは「アルプスの天然水」だ。テレビコマーシャルの山の神様のくれたおいしい水のイメージにリンクさせているのだ。「景品ならびに不当表示法」に抵触するくらい悪質な、詐称だ。「処理水」という表現に、一石を投じた功績は評価すべきだ。名称をとりつくろっても問題解決にもならないことを暗に言っているのだ。また、「中国が海産物の輸入全面禁止は想定外」の発言もうまい。中国が更に強硬な処置をとってくるのは、当然予想していた。しかし、それに、反発したり、抗議しても始まらない。そこまで、ひどい仕打ちをされるとは、思ってもいませんでしたと、中国にやりすぎはやめろとやんわり警告しているのだ。大人の対応というべきだろう。この老人を悪しざまにいいうことで、あるいは、スケープゴードにしても、原発問題は解決しないことくらい誰にでも分かっているはずなのに、諸悪の根源みたいな、バッシングの嵐は、政府や国民が物事の本質を見失っている証拠だ。中国政府は、原発汚染なんかなんの危険もないと初めから良くわかっている。騒いでいる理由はただ一つ、日本の評判をおとして、ジャパンブランドを潰すことなのだ。日本は、工業品においても、食品においても、サービスにおいても、科学技術(ノーベル賞)おいても、世界の先進国として、信頼性がある。いままでの努力の成果だ。それに比べ、中国は、追い上げているが、まだ、信頼性が日本より劣っているものが多い。そこで、中国は日本は、原発事故を起こし世界に迷惑をかけたことを反省せず、その処理もできないで、汚染水を垂れ流しているとんでもない国だと宣伝しているのだ。日本は、環境問題にも真剣にとりくまない、信頼できる科学技術もない、自国さえよければ、他国を犠牲にしても良いと思っているというイメージ作りをしているのだ。すなわち、日本ブランドの価値をおとすことが、中国にとってはも莫大な利益を生むのである。そのつっこみの機会を中国にあたえた、原発汚染水処理水の海洋投棄を強行した岸田政権は、国民にはかりしれない損害を与え続けていることに気がついていないのである。その罪、責任は重大である。韓国の伊政権も、処理水海洋放出を容認する姿勢を取り、岸田政権が実行する後押しをして、日本を窮地におとしいれ、野党が大々的に日本バッシングし梯子をはずすという、高度の戦略で、日本ブランドの毀損を狙い、日本落としを画策しているのである。アメリカも日本がますますアメリカを頼りにしないといけない状況に貶めるため、海洋投棄を容認したのである。原発事故の収束に向けての対応で、世界各国に不信をいだかせ、日本の信用を落としているのは、事故の収束の責任は東電にありとして、政府が自ら廃炉作業をやっていないことだ。もちろん原発事故の責任は東電にあるが、事故の収束を東電にやれと言っても無理なのである。例えば、火事を起こした責任のある家が、その火も止めろと言われても出来ないのと同じだ。火事鎮火は消防署の仕事だ。原発事故収束も、東電には無理で、政府が全力を出して取り組む仕事なのに、いまでも人任せにしているのが、日本の信用を貶めているのだ原発事故で今までにかかった金は、13兆円にも上る。しかし、事故を終息させるために、使った廃炉費用は10年間で1.8兆円にすぎず、東電が出している。これでは少なすぎるのだ。年1兆円規模で国が予算を組めば早く収束する。それでも無駄な防衛費の1/5程度だ。日本がやらなければならないのは4つだ。1,原発の処理を東電にやらしてダメだということ。東電には、技術、金、知識 なにもない。原発の処理は、政府が巨額の予算を組んで自らおこなうべきなのだ。東電がやるのを待っていても、なにも解決できない。2,原子炉からもれた、核燃料(デブリ)にふれて発生している、汚染水の発生をすぐに止める、原発に流入する地下水の遮蔽構造物をすぐに建設すること。このままでは、30年たっても、汚染水は止められない。3、「処理水」中のトリチウム除去設備をすぐに導入建設すること。4.デブリ取り出しのための大型予算をくみ、5年以内に、核物質をすべて回収し、汚染源を消滅させることアメリカのスリーマイル原発事故では、6年で核物質デブリの取り出しを行い。11年でほとんどのデブリを取り出し終わった。43年も前に、事故の何の知見もない時代にできたことが、今の技術の発達した、日本で12年たっても何の進展もみられず、あと30年たっても出来ないと、東電に言わしているのは異常だ。当初の予定10年でデブリ取り出しの計画も果たせていない。その反省もない。新技術、新機械の開発を含め、政府がすべてやるべきなのだ。日本の海のブランド価値を落とした、岸田政権の罪は大きい