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テーマ:吹奏楽(3400)
カテゴリ:吹奏楽
開催日:2023.9.18(月) 17:00開演
場所 :信州国際音楽村 パノラマステージひびき(1,000名収容) 9月14日から開講した上田ウィーンアカデミー2023のフィナーレコンサートである、ひびきピクニックコンサートに行ってきました。 プログラム 出演:カールヤイトラーウインドアンサンブル 指揮:カール ヤイトラー 1.聖セシリアのファンファーレ 2.祝祭行進曲 3.『美しきガラデア』序曲 4.『アイーダ』より 2幕終曲 5.「ヴィオレッタ」ポルカ・フランセーズ 6.「ペータースブルグのそり旅行」ポルカ・シュネル 7.「朝の新聞」ワルツ 8.「陽気な村の鍛冶屋」マーチ 9.「われらの血の内にあるもの」ポルカ・マズルカ 10.「オーストリア特急」ポルカ・シュネル アンコール 11.ラデッキー行進曲 レポート 聖セシリアのファンファーレ 上田ウィーンアカデミー開闢以来ずっとオープニング曲として演奏されてきていますが、この曲は音楽の神様へ捧げる曲であり、襟を正すような気持ちで演奏するという気持ちがありました。 そして昨年クローズアップされた、セカンドタイムオンリーのユーフォニアム・テナーホルンによる裏メロは、今回テナーホルン2名、ユーフォニアム4名という強力な布陣で、力強さを感じた演奏になったかなというところです。 祝祭行進曲 原文は「FEST MARCH」となっており、ヨハン・シュトラウスによる楽曲ですが、木管系のかわいらしいフレーズと金管群の荒々しい(とまではいかないが重厚な?)フレーズが交互にやってくるようなイメージがある楽曲で、いろいろな意味で楽しみながら演奏することができる楽曲でした。 『美しきガラデア』序曲 記憶の中では、上田ウィーンアカデミーでスッペの曲を取り上げるのはスペードの女王に続いて2曲目になるかと思いますが、今回の曲の中では難易度の面でなかなか骨がありリハーサルに時間をかけた楽曲でした。また私の中でこの曲は、子供の頃に初めて買ったCDであるデュトワのスッペ序曲集の中に入っていた一番好きな曲であり、その曲を演奏できる喜びを噛みしめながらということもあって、とても感慨深いひとときになりました。 『アイーダ』より 2幕終曲 今年2月の上田ウィーンアカデミーの初練習の時に大曲として認識され、初合奏ではわけがわからずで、どうなるかと思いましたが、その後7月からの藤田先生の合奏練習で曲の感じをつかみ、前々日のヤイトラー先生のリハーサルでもかなりの時間をかけて曲作りがありました。そしてこの曲ではいわゆるユーフォニアム、テナーホルンのグループに面白い裏メロが割り当てられており、その部分も今年のユーフォニアム、テナーホルングループの充実ぶりのおかげで、一体感を持って演奏することができてとても良かったと感じました。 「ヴィオレッタ」ポルカ・フランセーズ ゆったりとしたポルカですが、リハーサル時にヤイトラー先生から音符を短く吹いて下さい!という指導があり、ゆったりしているが、音符を短くすることでどこかかわいらしい雰囲気が感じられました。そして最後の締めくくりはヤイトラー先生のこだわりの表現である「セパレートでお願いします!」ということでフェルマータで曲を切ってから、セパレートした最後の音で締めるというスタイルにこだわりを感じました。 「ペータースブルグのそり旅行」ポルカ・シュネル かなり早いテンポの楽曲で、まさに題名通り疾走するソリの雰囲気が良く出ている曲と感じました。そして演奏中はまさに疾走するソリから振り落とられないように必死に喰らいつい行く…そんな忙しさがまた楽しい!ひとときになりました。 「朝の新聞」ワルツ ひびきピクニックコンサートでは必ず1曲入るワルツの大曲ですが、序奏→1番ワルツ→2番ワルツ→3番ワルツ→4番ワルツ→5番ワルツ→コーダ(1番~5番ワルツのテーマを復唱する)という黄金パターンを1つ1つ噛みしめながらの演奏となりました。またこういったワルツの大曲の場合、繰り返しの煩雑さは複雑になる…ということで落ちないよう楽譜に進行矢印をつけ、リピートで集中力をなるべく割かずに曲の表現へ集中力を持ってゆくような工夫をしつつ、今回の大曲ワルツを存分に堪能させていただきました。 「陽気な村の鍛冶屋」マーチ 鍛冶屋のマーチということで、パーカッションに専用の楽器が登場!鍛冶屋の金属打音が会場に響き渡り、会場が鍛冶屋になってしまったかのような楽しい雰囲気を感じることができました。 「われらの血の内にあるもの」ポルカ・マズルカ とてもお洒落なテーマを持っている楽曲ですが、こちらもヤイトラー先生から音符を短く吹くという指導がありました。テーマにはスラーがかかっているので、どうしてもベタで吹きたくなるところですが、そこを短くすることで軽くてかわいい楽曲を演出できた感がありました。 「オーストリア特急」ポルカ・シュネル 本プログラムの最後を飾るのは、オーストリアを冠する曲で、ある意味ウィーンのアカデミーを象徴するものを感じました。私自身オーストリアを訪れたことはないのですが、楽曲の雰囲気から、テレビなどで見たヨーロッパ鉄道のイメージをふくらませてオーストリア特急を表現できたらと思いつつの演奏となりました。 ラデッキー行進曲 第1回から演奏しているアンコール曲の定番ですが、楽譜には書かれていない冒頭のスネアドラムソロに加えてヤイトラー氏流のフルリピートもすっかり板についており、ヤイトラー氏が聴衆側を向いて指揮を振るというラデッキーのお決まりの演出も健在でアカデミーの締めくくりを感慨深く感じることができました。 まとめ 12回目のアカデミーは、3年ぶりに開催された11回目に続いての通常規模での開催となり、いろいろな意味でコロナ禍からの脱却を感じました。そして今回総勢52名による演奏となった訳ですが、いつもは1人は入るテナーサクソフォーン不在の編成となりました。これは中音域の布陣が例年以上に充実していたこともあると思いますが、ウインドオーケストラとすれば聴きなれた響きとはちょっと違った音がしていたという印象がありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 23, 2023 12:14:24 AM
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