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カテゴリ:吹奏楽
開催日:2024.1.20(土) 14:00開演
場所 :上田市交流文化芸術センター サントミューゼ小ホール(320名収容) 石上真由子ヴァイオリン・リサイタルへ行ってきました。 プログラム 前半 クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22 第1曲 アンダンテ・モルト 第2曲 アレグレット 第3曲 「情熱的に速く」 J.プラームス:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 Op.78 第1楽章 ヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポ 第2楽章 アダージョ 第3楽章 アレグロ・モルト・モデラート 後半 L.v.ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第9番 イ長調 Op.47 第1楽章 アダージュ・ソステヌート-プレスト 第2楽章 アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ 第3楽章 プレスト アンコール R.シューマン 森の情景 第7曲 予言の鳥 Op.82-7 レポート 3つのロマンス Op.22 演奏に入る前に本日のプログラムの概要についてお話がありました。昨年12月21日に行われたアナリーゼワークショップの内容を一部振り返りつつ、いかにも話し上手な石上氏らしいリサイタルの幕開けと感じました。そして3つのロマンスを書いたクララについてもお話があり、面白いと思ったのは、いわゆるピアノリサイタルは暗譜でなくては!という風潮はクララが作ったものだそうで、その卓越した技量の一旦を垣間見るエピソードと感じました。そして3つのロマンスはロマンティックという言葉が音楽になったような楽曲で、まずは石上氏のヴァイオリンの音色をじっくりと聴かせていただくひとときになりました。 ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 Op.78 石上氏いわくこの曲はフェリックスソナタであるとのお話がありました。フェリックスは、クララの末っ子でブラームスが大変目をかけていたということが知られていますが、コンサート前半でクララとブラームスという深くかかわった二人を取り上げる構成ということで、改めて当時の二人の関係性を感じることができました。またこの曲は、ヴァイオリンソナタとしては定番ということもあり、これまでに多くのヴァイオリニストの演奏を聴いてきましたが、石上氏の演奏を聴き進める中で、過去に聴いた演奏の情景も想い出されてきてどこか懐かしい印象がありました。 ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第9番 イ長調 Op.47 この曲をしっかり聴くのは2020年秋の南紫音氏による演奏以来かなというところですが、2020年といえばコロナ禍が始まり、音楽界もその波に飲み込まれ約半年ほどコンサートが無くなってしまい、秋口になって手探り状態の中でなんとかコンサートが再開されたという時期。そんなことから第9番は、私の中でコロナ禍の中で見た希望の光の1曲でとても強く印象に残っていたこともありとても感慨深いものがありました。そして南氏もそうでしたが、第1楽章はとても激しいので、演奏すると弓の毛が切れて垂れ下がるという状態が起きる傾向がありますが、石上氏も同様となり、その激しさを感じるところとなりました。 森の情景 第7曲 予言の鳥 Op.82-7 本プログラムでクララ・シューマンとブラームスの曲を取り上げたら、ロベルトの曲を弾かない訳にはいかないということで、アンコールはロベルトのこちらの楽曲となりました。題名からのイメージそのままに、何やら不思議な雰囲気のする曲と感じました。 まとめ 本プログラム演奏後に石上氏より「こんなマッチョなプログラムを集中して聴いて下さりありがとうございました。」というコメントがありました。前回のアーバンサクソフォーンカルテットの皆さんもそうでしたが、サントミューゼのレジデントアーティストとしての締めくくりは、気合の入ったプログラム(チャレンジングという傾向)で!ということが多く、聴き手もそういう曲で来るだろう!という空気感があって、ある意味演じ手の渾身の演奏を受け手も全力で受け止めるという文化が根付いてきているのかなと感じるひとときになりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 23, 2024 11:41:56 PM
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