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テーマ:弦楽アンサンブル(13)
カテゴリ:吹奏楽
開催日:2024.1.4(水) 15:00開演
場所 :信州国際音楽村 ホールこだま(300名収容) 信州国際音楽村ニューイヤーコンサート2024に行ってきました。 プログラム 前半 1.L.vベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 作品92 後半 2.J.シュトラウスII:喜歌劇「こうもり」序曲 3.J&J.シュトラウス:ピツィカート・ポルカ 4.J.シュトラウスII:ポルカ「狩り」 5.J.シュトラウスII:ポルカ「観光列車」 6.J.シュトラウスII:皇帝円舞曲 7.J.シュトラウスII:美しき青きドナウ アンコール 8.細川たかし:能登の人 9.L.アンダーソン:フィドルファドル レポート 交響曲第7番イ長調 作品92 コンサートのオープニングは、前半全てを使い40分にもおよぶ交響曲第7番の演奏となりました。まさに長原幸太WITHニューイヤーフレンズの総力を持っての演奏で、ベートーヴェン特有のメロディアスな曲調を大いに堪能させていただきました。そして締めの第4楽章の盛り上がりは、ものすごい熱量が感じられ、終演後にブラボーの声がかかりました。 喜歌劇「こうもり」序曲 ウィーンフィルのニューイヤーコンサートでもおなじみの楽曲で、このニューイヤーコンサートでも昨年に続いての演奏でしたが、私自身もよく知っている曲であることから、演奏者視点で楽しむこともできて、新年の雰囲気を大いに満喫できた次第です。 ピツィカート・ポルカ ピツィカートとは弓を使わずに演奏する奏法とのことで、この曲では全員がオール弓無しでの演奏となりました。演奏を見ていて老婆心ながら、ピツィカートの曲をやりすぎると指に血豆ができそう…。いやいやそうしたらハープ奏者はどうなるんだろう…などとピツィカートについての想いを巡らしました。そしてこの曲では、長原氏が演奏しながらトライアングルを叩くという設定になっており、ビーターを持ちながらピツィカートをしていると、どことなくビーターが弓に見えてくるという不思議な感覚がありました。 ポルカ「狩り」 演奏前に長原氏から「辰年ということで龍を狩りに行きましょう!」と声掛けしたところ客席から「意味がわからない!」というツッコミが入り会場に笑いが入りました。そしてつっこみを入れたのが長原氏の息子さんだったというオチにこれまた大爆笑。そして演奏は、スタートにあたって猟銃の発砲音が入るという演出があり、これはこの曲を演奏するにあたって定番なのかなと思いましたが、演奏後に猟銃におもちゃの龍(へこませると音が出るタイプ)が撃たれて鳴き声を出すという凝った演出がとても面白いと感じました。 ポルカ「観光列車」 メンバーのお二人がそそくさと退場していき、何か企てていると思ったら、鉄道員の姿に扮した佐久間氏が登場し「北陸新幹線延伸おめでとうございます!出発進行!」との掛け声のもと演奏が始まりました。しばらくするとダンボールのかがやき号が登場!先ほどつっこみを入れた長原氏の息子さんも加わってかがやきを走行させるという演出が入りました。演奏後に、車体のラインにも拘ったというお話もあって、長原幸太WITHニューイヤーフレンズは優れた音楽家であると同時に演出家でもあるのだなと感心した次第です。 皇帝円舞曲 ここからはウインナーワルツの定番曲の登場となりました。そしてここでも、円舞曲にかけての演出として、演奏者のおひとりが客席に降りて、ダンスへ誘うという試みがありました。観客の皆さんは慎み深い方が多く、なかなか相方を得られなくて心配したのですが、おひとりの勇気ある方に相方になっていただき、無事に演出完成。お二人に惜しみない暖かな拍手が贈られるという一幕になりました。 美しき青きドナウ 余談ながらこの曲は、NHKのクラシック番組で演奏者が演奏したくない曲ワースト1に選ばれており、その理由はテンポが揺れること…。これは私自身ウインナワルツを演奏していて特有のタメが入るテンポ感にどまどうことがあったので、ワースト1は頷ける点ではありますが、長原幸太WITHニューイヤーフレンズの皆さんはそんなことをおくびにも出さず、ブラボーな演奏をされ、ウインワルツの大定番曲を大いに楽しませていただきました。 能登の人 このコンサートでは、1月1日の能登地震の義援金募集も行われた訳ですが、長原幸太WITHニューイヤーフレンズの皆さんの編曲を担当されている佐々木絵里氏より今朝「能登の人」の楽譜を作ったので演奏していただけますか?というお話があったそうで、急遽の演奏となったようです。能登の人はいわゆる演歌のジャンルに属する楽曲ですが、弦楽アンサンブルで聴く能登の人はとても力強く、じつは演歌と弦楽アンサンブルってすごく相性が良いのでは!と感じました。 フィドルファドル アンコールは、定番となっているアンダーソンのこちらの楽曲でしたが、昨年に続いて途中にマツケンサンバ2が入り、紙吹雪を盛大に放つという景気の良い演出がありました。こちらも若手のお二人がサプライズで登場しました。それはあっとおどろく内容で、なんとフィドルファドルがフェードアウトしたと思ったらマツケンサンバ2が始まる!ということで、おなじみの黄金色の衣装で会場を大いにフィーバーさせた感がありました。 まとめ 13回目のニューイヤーコンサートですが、コロナ禍を経て、今年は昨年以上に観客が集まり、大いに盛り上がりました。構成的に前半は、本気モードでベートーヴェンの交響曲をじっくりと演奏。後半は、楽しい演出とトークをところどころに入れながらのエンターテインメントショーといった2本立てのステージに、新年早々とても充実したひとときを過ごすことができました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 4, 2024 06:31:09 PM
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