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2013年02月28日
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カテゴリ:漫画・アニメ

★ 『 天馬の血族 』 竹宮惠子 (1991~2000年)



これ、結構苦労したわ~。 全巻 (24巻) 揃えるのに。


以前、漫画喫茶で読んだことがあり、もう一度読みたくなったのだが、絶版状態で TSUTAYAのレンタルコミックにも品揃え無し。

で、ネットの古本屋で探したのだが、全巻揃ってる店が当時なかなか見つからず、まさに四方からかき集めた感じ。(現時点では、全巻セットで購入できるショップあり)


最近は格安な古本でも、案外キレイなものが多いものだが、安さで選んだら、シミだらけの初版本が多く、私もそこまで神経質ではないが、若干、読んでて気分が萎えてしまった (そもそも、途中まで、紙質がかなり粗悪で印刷も悪い)。

本気の竹宮ファンで、 「コミックスを買い損なっていたから欲しい」 なんて人は今さら余りいないだろうが、出来れば、同じ古書でも完全版 (全8 巻) を捜すか、そのうち、復刻版が出る僅かな可能性に賭けた方がいいかも。


内容は、チンギス・ハーンをモチーフに描いた歴史ファンタジー。 …というか、殆ど、モンゴル内外の著名人の名前と風習面の設定だけ借りた、怪奇ファンタジー。

帝都のファッションや風習に関しては、古代日本的な雰囲気もあり、 「チンギス・ハーンの伝記物語」 を期待して読み進めたりすると裏切られるばかりか、クドい残酷シーンに辟易する羽目になるかも…。


ただ、とにかく、キャラクターは魅力的で、特に男性キャラは、カッコよかったり、可愛かったり、痛々しくて泣けたり …と、各種タイプ取り揃えてて、飽きない。


妖魔的なものが支配する世界、愛と憎しみの表裏一体の構造を描いている点で、竹宮作品の中で私が最も好きな 『イズァローン伝説』 (1982~87年) に似ているように思う。

ただ、若干、哲学的で難解だった 『イズァローン伝説』 に比べれば、説明的なセリフが多く、まあまあ分かり易い。

逆に言えば、説明的過ぎて興が削がれる面も無きにしも非ず。


これら 『イズァローン伝説』 、 『天馬の血族』 は、萩尾望都の 『マージナル』 (1985~87年) と並んで、救世主ストーリーの傑作だと私は思っているのだが、読者数や読みやすさで、後発の少年漫画類の方が名作扱いだったりするのは寂しい。


この 『天馬』 は特に、性的サディズムを思わせる残虐シーンが多いので、小さい子供に読ませる気になれないことは確かなのだが。


前にも書いたが、漫画執筆業を休止している竹宮惠子の本格長編は、作者の年齢的に考えても、これが最後となるかもしれないのが残念。


竹宮さんって、少女漫画家の中では、比較的、絵が変わらないよね。…いや、勿論、並べてみれば、昔の絵とはかなり違うんだけど、タッチが変わらないと言うか。

私自身は、それほど、竹宮さんの絵柄が大好きというほどではないのだが、ファンにとっては、案外、重要な要素かもしれないと思う。




<関連日記>
2011.9.8. 切ないラストの、中・長編 漫画、アニメ作品

2012.3.26. もう漫画は描かないのだろうか ・・・ 竹宮惠子 『 イズァローン伝説 』









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最終更新日  2016年10月11日 22時24分37秒
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