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カテゴリ:漫画・アニメ
★ 『 バクマン。 』 原作;大場つぐみ、作画;小畑健 (2008~12年) 電子書籍・無料キャンペーンで、全20巻中、1巻のみ読了。 アニメ (2010~13年) は、第2、3シーズンのみ視聴。 ついに買ってしまった、タブレット端末。 ここ数年の個人的な漫画ブームで、 「漫画は読みたいけれども、モノを増やしたくない」 の葛藤で、出来る限りはレンタルコミックを利用してはきたが、少しずつ蔵書も増えてきてしまい、やはり、今後の為にも、電子書籍を買えるようにしといた方がいいんじゃないかと。 急に死んだ時、 「いいトシして、漫画本に埋もれて死んでた」というのもカッコ悪いし。 …で、キャンペーンで無料で読んだ 『バクマン。』 1巻なのだが…。 残念ながら、Amazonの低評価レビューに同意する部分が多かった …というのが正直なところ。 主人公の2人が 「女や金の為に漫画家を目指す」 こと自体は許すとしても、クラスメートや女性全般に対する、知ったかぶりの蔑視発言は、ちょっと目に余る。 勿論、 「実際、中学生の男子の思考なんて、あんなものだからリアルで結構」 という意見も十分理解した上で言っている。 私の中学時代も 「女は男にかなわないんだから、でしゃばるな」的な、恥ずかしい発言を堂々とする男子生徒が幅をきかせていたものだ。 大人になってから会うと、そういう連中ほど、案外、フェミニストっぽく成長してたりするのだが、そもそも中学生ってのは、そんな風に偏ったり虚勢を張りたがるものなのだ。 ただ、この原作者の漫画が初めてだったら、それほど気にならなかったかもしれないが、前作の 『 DEATH NOTE 』 でも、「男尊女卑」 的な姿勢が鼻についたので…。 『 DEATH NOTE 』 の感想 (2014.3.31.の日記) で それを指摘しなかったのは、そもそも主人公 (キラ) は自分以外を低脳扱いしている人格異常者なのだから、女の子を 「バカ扱い」 するのも当然であり、目くじら立てるのもどうか…と思い留まったからなのだが、なんとなく抱いたモヤモヤ感が、この 『バクマン。』 読んでハッキリした、というところ。 『 DEATH NOTE 』 の数少ない女性キャラである 「ミサ」 が、私的には作品唯一のお気に入りキャラで、全編通してイラつくストーリー展開の中、 「バカっぽいが意外に計算高い」 彼女に惑わされるキラ…という喜劇的要素が加わって、瞬間的に面白くなった。 ミサのおバカキャラは、 『 DEATH NOTE 』 という作品には 「必須設定」 だったと言えなくはないが、結局、都合よく使われて、フェードアウトしてしまったあたり、どうも、女性キャラを軽んじていると言うか、 「愛情」 を注いで描いているようには思えなかった。 「バカっぽいけど実は賢い」 ミサは、一見タイプは違うが、『バクマン。』 における 「本当はお勉強できるけど、周りに反感持たれないように手加減している」 亜豆と、本質的にイコールであり、原作者の理想なのだろう (原作者の大場氏は、覆面作家で正体不明だが、男性だと推測されている)。 …が、その 「理想の」 ヒロインですら、出番も都合よく抑えられている。 しかも、原作1巻で 「成績はいいけど、鼻持ちならない女」の例えとして挙げられていた女子は、アニメ後半で観た限り、成長して再登場してからも、しつこく 「高慢な女」 として負け犬のように描かれており、なんとも救いがない。 こういう偏った持論は、大半の男子中学生が、心の中で抱きがちであるが故に、余計に、 『ジャンプ』 のような少年向け大衆誌で主人公に明言させることは、 (ダメとは言わんが) 浅はかだな、と思う。 「セックス、レイプ、妊娠、中絶」 、イコール 「少女マンガとか、くだらない恋愛小説」 などと、少女漫画を小バカにする主人公たちのセリフも、まるで、2ちゃんのオタク談義レベルだ。 原作者がこんな浅い考え方だから、いまいちキャラクターの魅力が薄く、心に焼きつくような感動シーンが描けない、ってところに通ずるのかな…と改めて感じてしまった。 アニメは途中から観たせいか、割と好きだったんだけどな。 ただ、この 『バクマン。』 1巻の中で、大場氏のネーム、小畑氏のネームと完成原稿を並べて紹介しているオマケページは、なかなか興味深かった。 大場氏の元ネームの絵はヘタでコマ割りも単調だが、かなり元ネーム (セリフ) に忠実に漫画化されているということが分かる。 <関連日記> 2014.3.31. 絵的な名場面が、ビックリするほど記憶に残らない ・・・ 大場つぐみ、小畑健 『 DEATH NOTE 』
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最終更新日
2016年10月10日 23時44分41秒
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