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2017年12月26日
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カテゴリ:漫画・アニメ
★ 『 BLUE GIANT 』 石塚真一 (2013~16年)



電子書籍無料版およびレンタルにて、全10巻読了。 続篇 『BLUE GIANT SUPREME』(既刊3巻) は未読。


ジャズに魅せられた少年が、独学でテナーサックスを習得しプロ奏者を目指す話。


物語は、主人公の中高生時代から始まるが、巻末毎に、後年のサブキャラによる 「主人公についての当時の思い出を語る」 シーンが思わせぶりに入るので、鬱エンドになるのではないかと警戒したが、10巻(第一部)までのところ、(多少の悲劇はあれ)どちらかと言うと、割と正統な立身出世物語だ。


私自身は正直言って、ジャズはよく分からない。 サックスやジャズの音色や曲調そのものは嫌いではないと思うのだが、即興で延々と演奏が続いて 「いつ終わるの?」 か分からない感じや、演奏者の自己陶酔げな表情や聴き手の玄人ぶったノリが鼻について、どちらかと言えば敬遠してきた分野だ。

「理屈っぽそうなオヤジが聴く、排他的なジャンル」 という先入観で近寄らない人は、私以外にもいるのではないだろうか?


この作品の良いところは、「ジャズ礼賛」 ばかりではなく、そうした、ジャズのネガティブなイメージや、廃れつつある現状をもシビアに描写しているところだ。


『岳』 同様、メインキャラクターは、あくまで純粋で魅力に溢れた若者だが、くたびれて理屈っぽくなった中高年サブキャラの悲哀や自省を描き出すのが、実に上手い。


音楽を漫画に描くのは限界もあり、魅力の全てを感じ取るのは難しいが、演奏の描写は迫力があり、心に響くものがある。 読み進めるうち、ちょっと、ジャズのライブに行ってみたくもなるし、仮にジャズには全く興味が持てなくても、人生ドラマとして楽しめ、感動できると思う。


ただ、本気でジャズ奏者を目指して挫折した人や、ジャズに詳しい人などにとっては、所々で描かれるシビアなエピソードに、身につまされることもあるかもしれないが…。




<関連日記>
2013.10.17. 一色まこと 『 ピアノの森 』…… 闇があるから際立つ、天才たちの曇りのない純粋さ

2015.2.16. 小玉ユキ 『 坂道のアポロン 』……心寂しき若者たちが織りなす 友情 と 恋愛

2015.2.23. 石塚真一 『 岳 』…… 山男の行動原理から、人間の 「生き方」 を考える






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最終更新日  2017年12月26日 22時15分54秒
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