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テーマ:好きなクラシック(2324)
カテゴリ:ショパン
BGMをかけて,お掃除箱詰めお掃除箱詰めの繰り返し。 一人なので,テキパキやらないと終わりません。 今日の音楽は,ホロヴィッツのショパン。 ホロヴィッツを聴くことは,スポーツを観る喜びと似ています。 おおっ,すげー! と,音楽以前にテクニックに感動してしまうのです。 ショパンは通常,センチメンタリズムやリリシズムに身をまかてしまいたくなる音楽ですが,ホロヴィッツの手にかかると「おらっ!こんなとこでセンチになってんじゃねーよ!」と逆にハッパをかけられてしまいます。 ドライでスマートでスタイリッシュなピアニズム。 いったいどれほど大きくて太い指をしてるのか・・・鋼のような強靭さですね。 最初はマズルカ6連発。 ホロヴィッツにしか成し得ない,独特の世界です。 次にエチュード3つ。 むかし,家で友人と酒を飲んでいるときに,ふと一人が「『別れの曲』が聞きたいと」言ったので,試しにこのCDを聞かせたところ, 「こんなの『別れの曲』じゃない!」 と憤慨していましたが,ホロヴィッツのドライでクールな「別れの曲」もなかなか聴かせますよ。 少なくとも,『別れの曲』に関しては,僕はこの演奏が一番好きです。 『革命』は,まさにホロヴィッツのためにあるような曲です。 情に流されない,知的な『革命』です。 そのあとプレリュード,ワルツ,ポロネーズが1曲ずつ続いて, このCDのメインである 『幻想ポロネーズ』のライヴ録音 が始まります。 何か霊的なものがとりついてピアノが自然に鳴っているような, そんな神がかった録音です。 究極のリリシズムとダンディズム,とでも言えばいいのでしょうか。 音楽の前では,言葉は常に無力です。 まだ聴いたことのない方は,是非聴いてみてください。 最後の一音が鳴るか鳴らないかのタイミングで入っている聴衆の拍手とブラボーの嵐は,鳥肌ものです。 そして,再びマズルカ,エチュード(『黒鍵』!),ワルツ『華麗なる大円舞曲』が1曲ずつ演奏されたあと, ラストは 『英雄ポロネーズ』 です。 こんなカッコいい『英雄ポロネーズ』を聴かせられた日にゃあ,ほかのピアニストの演奏は聴けません。 そりゃー箱詰め作業のテンポも上がるってもんですよ。 今日は,シューリヒトのブラームス第3Symも聴きました。 こっちもテンポが速い! 爽快ですが,ちゃんとダシが利いてて,味がある。 「淡麗辛口」カール・シューリヒトの真骨頂ですね。 若き日のブラームスの肖像が眩しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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